スパゲッティ物理学
Dunkel氏は以前、一風変わった研究を行っていました。それはスパゲッティを綺麗に2つに折る方法の研究です。
真のスパゲッティ愛好家は乾燥パスタを二つ折りにすることにブチ切れるらしいですが、彼らの主張に逆らってスパゲッティを2つに折ろうとすると、折り目が細かい破片になってしまってうまくいきません。
この「スパゲッティ問題」は、実はノーベル物理学賞を受賞したファインマンも頭を悩ませたという有名な難問です。
Dunkel氏も参加した研究グループはスパゲッティをモデル化して、全体にねじりを加えることで綺麗に2つに折れることを発見したのです。
今回の研究では、このとき使われたスパゲッティをシミュレーションするモデルを再利用し、ここに変色繊維で様々な結び目を作った際に記録された圧力やねじれの情報を組み込むことで、結び目の安定性のモデル化に成功したのです。
研究グループは完成したモデルで様々な結びを作り、それが変色繊維で作った結び目と同じように圧力やねじれが再現されていることを確認しました。
この完成したモデルを使い様々な結び目を比較することで、強い結び目に見られる特徴や条件が明らかになったのです。