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Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
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土星衛星タイタンは「2つの月の合体」で誕生した可能性が浮上

2026.02.12 18:00:25 Thursday

土星最大の衛星タイタンは、分厚い大気をまとい、地表にはメタンの湖が広がる奇妙な世界です。

しかしその“中身”は、私たちが想像していたよりもずっと激しい過去を秘めているかもしれません。

米SETI研究所の最新研究によると、タイタンはもともと1つの天体ではなく、「2つの月」が衝突し合体して生まれた可能性があるというのです。

しかもその大事件は、土星の美しい環の誕生とも深く関わっている可能性があります。

いったい土星系では何が起きていたのでしょうか。

研究の詳細は2026年2月9日付でプレプリントサーバ『arXiv』に公開されています。

Saturn’s moon Titan could have formed in a merger of two old moons https://www.seti.org/news/saturns-moon-titan-could-have-formed-in-a-merger-of-two-old-moons/
Origin of Hyperion and Saturn’s Rings in A Two-Stage Saturnian System Instability https://doi.org/10.48550/arXiv.2602.09281

タイタンとハイペリオンが示す「若い共鳴」

研究の出発点となったのは、土星の小さな第7衛星「ハイペリオン」の不思議な軌道でした。

ハイペリオンは、タイタンと特別な軌道関係にあります。

両者は「4対3」という周期の比で回っており、これを軌道共鳴と呼びます。簡単に言えば、一定のリズムで重力が強め合う関係です。

チームは、カッシーニ探査機が測定したタイタンの軌道変化の速さをもとに計算しました。

その結果、現在のような共鳴状態ができてから、せいぜい数億年しか経っていないことが示唆されたのです。

もしハイペリオンが太古から存在していたのなら、ここまで“若い”共鳴になるのは不自然です。

そこで研究者たちは「ハイペリオンは比較的最近の大事件で生まれたのではないか」と考えました。

さらにコンピューターシミュレーションを行うと、かつてタイタンの外側に存在していた別の衛星(原始ハイペリオン)が不安定になり、タイタンと衝突するケースが高い確率で起きることがわかりました。

この衝突でタイタンは巨大化し、周囲に飛び散った破片の一部が現在のハイペリオンになった可能性があるというのです。

もしそうなら、タイタンのクレーターが少ないことも説明できます。

巨大衝突が表面を作り替えてしまったからです。

つまりタイタンは、ほぼ同規模の「原始タイタン」と、やや小さい「原始ハイペリオン」という2つの月が合体して生まれた“衝突合体天体”かもしれないのです。

次ページタイタンの合体が「土星の環」も生んだ?

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