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Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
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土星衛星タイタンは「2つの月の合体」で誕生した可能性が浮上 (2/2)

2026.02.12 18:00:25 Thursday

前ページタイタンとハイペリオンが示す「若い共鳴」

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タイタンの合体が「土星の環」も生んだ?

では、土星の環はどうなのでしょうか。

土星の環は見た目こそ壮大ですが、実は年齢が比較的若いと考えられています。推定では約1億年前ほどです。

チームは、タイタンの衝突合体が「第一段階の大事件」だったと仮定します。

その結果、タイタンの軌道は一時的に少し楕円形になりました。

楕円軌道のタイタンは、内側を回る別の衛星たちに重力的なゆさぶりを与えます。ちょうどブランコのタイミングが合うと大きく揺れるように、特定の周期比になると重力の影響が強まるのです。

この影響で内側の中型衛星同士が不安定になり、衝突が起きた可能性があります。

その破片の一部は再び衛星にまとまり、残りが土星の近くに広がって現在の環になった、というのが「第二段階」のシナリオです。

つまり、

・1段階目:外側で巨大衝突が起き、タイタン誕生

・2段階目:その余波で内側衛星が衝突し、環が形成

という二段階の連鎖反応があった可能性があるのです。

土星系は静かな天体の集まりではなく、比較的最近まで“激動の時代”を経験していたのかもしれません。

タイタンは「衝突の記憶」を抱えた世界なのか

もしこの説が正しければ、タイタンは穏やかな衛星ではなく、約4億年前に巨大な衝突を経験した“生き残り”ということになります。

2034年に到着予定のNASAの探査機「ドラゴンフライ」は、タイタンの地質や化学組成を詳しく調べる予定です。

その観測によって、かつての巨大衝突の痕跡が見つかる可能性があります。

私たちが望遠鏡で見る土星の優雅な環は、実は衛星同士の壮絶な衝突の名残かもしれないのです。

太陽系は完成された静かな世界ではなく、今もなお進化の途中にある動的なシステムなのかもしれません。

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