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“目の遺伝子を書き換える”ことで盲目マウスの視力回復に成功! 「年内に人間でもテスト開始」

2020.10.28 Wednesday

遺伝子を組み込む「遺伝子治療」が光をもたらしました。

10月22日に『Nature Gene Therapy』に掲載された論文によれば、目に新たな遺伝子を組み込むことで、盲目だったマウスが視力を回復したとのこと

同技術を人間に用いる臨床試験も今年中に始まる予定であり、失明した多くの人々が再び光を取り戻す日が近いかもしれません。

しかし、研究者たちはいったいどんな遺伝子を、どうやって目に組み込んだのでしょうか?

scitechdaily https://scitechdaily.com/scientists-restore-vision-in-blind-mice-using-gene-therapy-next-human-testing/

遺伝子治療はウイルス感染の仕組みを利用している

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近年の急速な技術発達により、体の特定部分の遺伝子を書き換える「遺伝子治療」が現実の医療として広がりはじめています。

遺伝子治療では、体外で編集された優れた機能を持つ遺伝子を、患者の遺伝子に組み込むことで、様々な疾患を治療することが可能です。

組み込みの鍵になるのは、ヒトにとって無害なウイルス(アデノ随伴ウイルス)です。

このウイルスは自分の遺伝子を人間の遺伝子に紛れ込ませる能力があることが知られています。

そのためウイルスの本来の遺伝子の代わりに、薬の働きをする優れた遺伝子をウイルスの中に入れておけば「感染」によって、ヒトは後天的に、優れた遺伝子を獲得することが可能になります。

次ページ光刺激の出発点を変える

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