天の川銀河を上から見たときの画像。赤色の領域が発見された化石銀河の範囲。黄色い点は太陽系の位置。
天の川銀河を上から見たときの画像。赤色の領域が発見された化石銀河の範囲。黄色い点は太陽系の位置。 / Credit:Danny Horta-Darrington (Liverpool John Moores University), NASA/JPL-Caltech, and the SDSS
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天の川に隠された古代の「化石銀河」が見つかる! (3/3)

2020.11.24 Tuesday

前ページ化石銀河「ヘラクレス」

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天の川銀河のまだ知られていない歴史

国際宇宙ステーションから見た天の川銀河の姿。
国際宇宙ステーションから見た天の川銀河の姿。 / Credit: NASA/Reid Wiseman

「これらの星は、他の銀河から来たと考えないと説明のつかないものでした」とホルタ氏はいいます。

この星の詳細を研究することで、ヘラクレス銀河の正確な場所や歴史をたどることができたのです。

研究によると、もともとヘラクレス銀河に属していた星は、現在の天の川銀河全体の質量の3分の1を占めているといいます。

これは新しく発見された古代の衝突は、私たちの銀河の歴史において非常に重要な出来事だったに違いありません。

天の川銀河に似たほとんどの渦巻銀河は、初期の時代は非常に穏やかに過ごしていたと考えられているため、今回の発見は私たちの銀河が、とても変わった歴史を歩んでいた可能性を示唆しています。

この研究によって、APOGEEの膨大な観測は十分な成果を上げたと言って良いでしょう。しかし、APOGEEの母体となる巨大プロジェクトSDSSはまだ進行しており、第5フェーズのデータ取得がすでに開始されています。

そこではAPOGEEの10倍もの星スペクトルの測定が行われる予定だといいます。

私たちの銀河にまつわる新しい事実は、まだまだこれからも発見されて行くことでしょう。

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