・握力は健康状態を示す大きな指標
・握力の弱い男性は「健康リスク」と「未婚によるサポート不足」の二重苦にさらされるため、サポートが必要
コロンビア大学の研究者たちが、最新の研究により「握力の強い男性は弱い男性よりも結婚しやすい」ことを発見しました。
https://www.sciencedirect.com/science/article/pii/S2352827317302549?via%3Dihub
研究を行ったVegard Skirbekk教授は、「女性が結婚相手を選ぶとき、相手の強さと活力は大きな指標になります。もし長生きの女性が健康な男性と結婚すれば、介護のリスクが減りますからね」と語り、握力が男性の健康状態を示す大きなヒントとなることを明かしています。
ノルウェーの都市トロムソに住む5,009人が対象となったこの研究。被験者たちは1923-35年生まれと1936-48年生まれに分けられ、「握力」と「婚姻状態」の調査を受けました。握力は、ゴム製のバルーンを握ることで数値がわかる握力計によって測定されました。
その結果、握力の弱い男性の多くが未婚のままでいることが判明。特に、後に生まれた1936-48年生まれの世代においてその傾向は多くみられました。これは単に、結婚の重要性が薄れてきた社会的な傾向を反映していると思われます。
上図からも、【独身】男性の握力の低さが確認できます。
結果を受けSkirbekk教授は、「この事実は、握力の弱い男性が “健康リスク” と “配偶者からのサポートの欠落” の2つの重荷を背負っていることを意味しています。このような人たちのために、これからさらにサポートの体制を整えていかなければならないでしょう」と述べています。
握力は、実は大人の健康にとってとりわけ重要な指標。握力の低下は、心臓病など様々な健康リスクを暗示することがあります。実際に、握力が強い人ほど長生きするといった研究結果も出ています。そこではなんと、握力が5kg落ちると、あらゆる原因における死亡率が約16%も上昇。心臓病を原因とするものに関しては約17%も上がったとのこと。
握力が健康状態の指標になることは明らかなようですが、握力を鍛えれば体の調子が全てよくなるのかどうかはわかりません。しかし晩婚化がすすむ今の時代、婚活の一つに「握力トレーニング」を加えてみるのもいいかもしれません。
via: eurekalert / translated & text by なかしー
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