意外にも悪名高いアミロイドβの発生地は謎だった
アルツハイマー病は脳内に「アミロイドβ」と呼ばれるネバネバしたタンパク質が溜まってしまうことで発症します。
アミロイドβは脳細胞の生命活動を妨げ、脳細胞の死と脳の萎縮を引き起こすことが知られています。
しかし意外なことに、アミロイドβがどうやって脳に入り込むかは不明のままでした。
まず侵入方法の第一候補として考えられたのは、脳細胞そのものです。
脳細胞にはアミロイドβを作る能力があるため、こちらの説ならば生産地と病巣部が一致します。
そして第二候補は、意外にも「肝臓」でした。
人体に存在するアミロイドβの90%は血液中で他のタンパク質と結合した複合体の形で存在しています。
またこのアミロイドβを含む複合体の有力な生産地として、肝臓が示唆されていました。
悪名高いアミロイドβの生産地は脳と肝臓のどちらにあるのか?
この謎を解かない限り、アルツハイマー病の克服は困難です。