捕鯨はいつ始まったのか?ブラジル南部を調査
これまで考古学では、大型のクジラを計画的に狩猟する捕鯨は、およそ3500〜2500年前、北極圏や北太平洋といった寒冷地域で始まったと考えられてきました。
南半球でもクジラの骨は見つかっていましたが、海岸に打ち上げられた個体を、たまたま利用しただけと解釈されることが多かったのです。
今回の研究が注目したのは、ブラジル南部サンタカタリーナ州のバビトンガ湾周辺に広がる「サンバキ」と呼ばれる巨大な貝塚遺跡群です。
これらは、貝殻や魚・動物の骨、人の骨などが何世代にもわたって積み重なってできた、沿岸社会の生活の記録です。
しかし、その後の開発や都市化によって多くの遺跡が失われてしまい、現地で当時の様子を直接調べることは難しくなっています。
そこで研究チームは、ブラジルのサンバキ考古学博物館に保存されていたクジラの骨や骨製の道具に着目しました。(※画像はこちら。プレスリリース)
まず、骨の形や削られ方から、どの動物のどの部位か、人の手で加工されているかを調べる動物考古学の方法が使われました。
さらに、骨にわずかに残ったコラーゲンの分子パターンを質量分析で読み取り、動物の種類を特定する分子レベルの手法も用いられました。
一部の銛状の骨製品については、放射性炭素年代測定によって、作られた年代が直接調べられています。
その結果、数百点におよぶ資料の中から、クジラの骨を素材とした大型の銛の部品や、明確な解体痕をもつクジラの骨が見つかりました。
これらが何を意味するのか、より詳しい結果を見ていきましょう。























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