2023年、大英博物館で発覚した「大規模盗難」
事の発端は、大英博物館の所蔵品とみられる品物がオンラインなどで売られている、という外部からの指摘でした。
その後の調査を経て、2023年に大英博物館は、ギリシャ・ローマ部門で大規模な盗難や紛失、破損が起きていたことを公表し、独立した検証も行われることになりました。
問題となっているのは、宝石、ガラス製品、金の装身具などを中心としたコレクションです。
年代はおよそ3000年にわたり、古代からの貴重な品々が含まれているとみられます。
現在の推計では、およそ1500点以上、報道によっては最大2000点近くが影響を受けた可能性があるとされています。
そのうち約650点はすでに回収されていますが、依然として半数以上の行方が分かっていません。
より深刻なのは、「何が失われたのか」を博物館側が完全には把握できていないという点です。
本来なら、博物館の所蔵品には一つ一つ登録番号が振られ、台帳やデータベースで管理されているはずです。
しかし今回のケースでは、記録が不十分なものや、そもそも正式に登録されていなかった品が含まれていたと指摘されています。
古い紙の目録にしか情報がない品もあり、長い間、所在の確認が行われてこなかった資料もあったとみられます。
その結果、所蔵品がいつ消えたのか、どこから持ち出されたのか、誰の手に渡ったのかを追跡することが非常に難しくなりました。
これは単なる窃盗事件というより、収蔵管理の体制そのものに大きな問題があったことを示しています。
こうした背景から、大英博物館は失われた文化財を追跡し、可能なかぎり回収していく専門家、いわば「トレジャーハンター」のような人材を新たに求めています。
では、そのトレジャーハンターとはどのような仕事をする人なのでしょうか。次項で詳しく見てみましょう。























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