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Credit: canva
psychology

従業員は「ある扱いをされた」と感じると労働意欲が低下する

2026.01.20 07:00:36 Tuesday

米ペンシルベニア大学(University of Pennsylvania)の最新研究で、従業員はある感情を抱くと、労働意欲が低下し、生産性が落ちる可能性が示されました。

その感情とは「周囲から軽んじられた」と感じることです。

職場で何か特別にひどいことをされたわけではない。それでも「軽んじられた」「大事にされていない」と感じた瞬間、人は静かに仕事から距離を取り始めるようです。

研究の詳細は2025年11月4日付で学術誌『PNAS』に掲載されています。

When employees feel slighted, they work less, research reveals https://phys.org/news/2026-01-employees-slighted-reveals.html
The lower boundary of workplace mistreatment: Do small slights matter? https://doi.org/10.1073/pnas.2503650122

たった一枚のカードが労働意欲を変えた

研究の舞台となったのは、全米に250以上の店舗を展開する小売チェーンでした。

この企業には、管理職が従業員の誕生日に「カードと小さな贈り物を手渡す」という明確な社内ルールがありました。

目的は、従業員と管理職の個人的な関係を強めることです。

研究チームは、この「誕生日対応」が予定通り行われたかどうかと、その後の従業員の行動データを詳細に分析しました。

すると、意外な結果が浮かび上がります。

誕生日から5日以内にカードと贈り物が渡された場合、従業員の行動に特別な変化は見られませんでした。

ところが、それを過ぎてしまうと、欠勤率が約50%も増加し、1人あたり月に2時間以上、実質的な労働時間が減少していたのです。

重要なのは、これは解雇や減給といった明確な不利益ではなく、カードを渡すのが遅れただけという点です。

それでも従業員は、遅刻が増え、早退し、休憩時間を長く取るようになっていました。

次ページ「報復」ではなく、「気持ちのズレ」が行動を変える

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