占星術を妄信する人はナルシストでIQが低いと判明!
占星術の起源は古く、紀元前4000年ごろに起こった古代バビロニア文明に端を発します。
星の位置を知ることで季節変化や日蝕、洪水の起こるタイミングを予測可能になり、国家や文明は「予報」として、占星術から現実的な利益を得ることができたのです。
一方で、現在行われている占星術は「ある瞬間の星の位置が人生に対して影響を与える」という考えをもとにした占いです。
最初期の占星術が国家や文明に膨大な利益をもたらしたために、個人に対しても効果があるに違いないと考えられたからです。
当時(紀元前)の科学技術レベルを考えれば、占星術の個人への適用は実に妥当な判断と言えるでしょう。
ルネサンス期に入るまで、人々にとって星の正体は全く不明であり、神秘以外の何物でもなかったからです。
しかし現代は違います。
星の正体は太陽のような天体であることが判明し、星の位置と人生の問題に関係を見いだすことは、控えめに言って「困難」と言えます。
ですが現代においても占星術を妄信する人々が数多く存在します。
そこで今回、ルンド大学の研究者たちは占星術を信じる人々の人格や知能の特性を解明することにしました。
一見すると、ただのお遊びのような調査に思えますが、研究が行われたスウェーデンのルンド大学は1666年に創立された古参の名門校。
決してふざけた内容ではありません。
研究にあたっては264人の被験者が集められ、最初に占星術に対する信念が調査されました。
被験者たちはまず
「星占いは人の未来を予測する」
「人間関係は生れたときの星座で決まる」
「人間の肉体的な特徴さえ星座の影響を受ける」
など占星術に対する信仰レベルを確認する質問に対して、どれだけ同意あるいは非同意するかを5段階で評価してもらいました。
占星術に対する調査が終わると、次に被験者たちは性格特性を分析するための心理テストを受けさせられました。
なお心理テストにおいては特にナルシズムレベルの調査に重点が置かれました。
被験者たちは開放性・外向性・誠実性・協調性・神経症傾向(いわゆるビック5)といった基本的な性格特性に加えて
「周囲の人々は私を生まれついてのリーダーであると思っている」
「普通の人間と時間を共有することに飽きている」
などナルシズムのレベルを測る質問に答えてもらいました。
そして最後に簡単なIQテストを受けてもらいます。
結果、占星術を妄信している人々はナルシストでIQが低い傾向があることが判明します。
そのような人々は「星々さえ私の素晴らしさを讃えている」と考え「占星術に科学的な根拠がある」と答える率が高くなっていました。
占いには当然「いい結果」と「悪い結果」が存在するはずですが、ナルシストにとって占星術は自己満足を与えてくれる「燃料」に過ぎないようです。
またIQが低い人ほど疑似科学や超常現象を信じる度合いが高いことから、必然的に占星術を信じる割合が高くなったようです。