女性と老人は占星術を信じやすいがナルシストでも低IQでもない
今回の研究により、占星術の支持者にナルシズムと低IQという特徴がみられることが示されました。
しかしこの結果は占星術を求める人々や占い師を貶めることを目的とはしておらず、また実際、貶めることもないでしょう。
というのも、これまでの研究によって、女性や老人が占星術を信じる傾向が強いことが知られているからです。
そして当然ながら、女性や老人がナルシズムの傾向が強くIQが低いわけではありません。
占星術の支持者にナルシストや低IQが多いという性格特性を持つ人々が多く検出されたのは、ナルシストにとって占いが自己満足の燃料にされたり、「占星術=科学」と思っている人々が存在するためだと考えるのが妥当でしょう。
つまり問題の本質は占星術ではなく、占星術を自己満足に利用したり、占星術の本質を間違って理解している人々にあると言えます。
また研究者たちは現在、占星術を利用する人々が増えている事実にも言及しています。
新型コロナウイルスによるパンデミックや気候変動など不安をあおる社会的状況が続いたせいで、人々は占いを頼るようになようです。
コロナ禍において占いは人々の心の拠り所としても機能していたのです。
さらに心理カウンセリングに重きを置いた「質の高い占い師」にとって、占星術やタロットなどの手段は、悩める人々の問題や不安を解りやすいように嚙み砕いて説明し、相談相手に安心や自信を授けるための雰囲気作りのツールとして用いられます。
そのためスキルに長けた占い師との会話は、人生の問題を見つめなおすキッカケにもなるかもしれません。
(※高い壺やパワーストーンを買わせようとする悪徳占い師もいるので注意してください)