空気を材料にプラスチックが作れるようになる
今回の研究により、空気中の二酸化炭素の吸収・分解を行い、取り出した炭素を化学薬品の材料にして放出する合成生物が開発されました。
研究者たちはこの合成生物の培養漕を工場の排ガスと合体させることで、工場から排出される二酸化炭素を0レベルにすると同時に、有機化合物を効率的に生産できると考えています。
また合成生物の開発が進めば、現在は石油を材料に作られている他のプラスチックやビニールなどの製品も、大気から吸収した二酸化炭素を材料に作れるようになるかもしれません。
実際、研究チームは既に空気中の二酸化炭素を発酵させてエタノール(お酒)を作ることに成功しています。
合成生物が行う二酸化炭素の発酵効率は、植物の行う光合成よりも遥かに優れているため、将来の二酸化炭素除去技術において主要な役割を果たすようになるでしょう。