カラフルな色も備えていた
どうやらこの翼竜の羽毛には、カラフルな色が存在した可能性があるようです。
羽毛の化石を電子顕微鏡で調べたところ、軟組織中に長さ約0.5〜1μmの微小体が大量に発見されました。
これは、毛の色を決めるメラニン色素を保持する細胞小器官「メラノソーム」であると結論されています。
具体的にどんな色をしていたかは不明ですが、場所ごとに大きさや形状が違うことから、多様な色を表現していたと推測されます。
研究の共著者で、英ブリストル大学(University of Bristol)の古生物学者マイケル・ベントン(Michael Benton)氏は「頭頂部の目立つ部分に多様な色を備えていたことから、仲間とのコミュニケーションや異性の注意を引くために使われていたのでしょう」と指摘します。
今日の鳥類は、そのカラフルなディスプレイでもって求愛や威嚇を行いますが、古代の翼竜も似たようなことをしていたのかもしれません。
まだ最初の発見報告のため、研究者が述べる通りに論争の終止符となるかはわかりませんが、非常に興味深い新事実です。