夏でも溶けにくいアイスはどれ?
今や日本で、夏に30℃を超える日は珍しくありません。
ブリード氏が住んでいるイギリスでも、一部の地域では同レベルの気温なのだとか。
では、こうした熱波の中でも最後まで美味しく食べられるアイスクリームとは、どんなものでしょうか?
ブリード氏は、アイスメーカー「アイスランド」から依頼を受けて研究を行い、この疑問に対する答えを提出してくれました。
実験室の中で夏の条件を再現し、硬さ、形状、大きさが異なる数種類のアイスをピックアップし、それぞれの溶ける速度や耐えられる気温を測定したのです。
以下は、実験対象になったアイスと、それぞれが溶けないで食べきれる気温を示しています。
- ヴィムト・ツイスト・ロリー(Vimto Twist lollies) : 17°C
- カプリサン・フリージー(Capri-Sun Freezies) : 21°C
- アイスブレーカー(Ice Breakers) : 22°C
- スウィズル ラブハーツ ジャイアントチェリー&オレンジクリーミーアイスロリー(Swizzels Love Hearts Giant Cherry & Orange Creamy Ice Lollies) : 22°C
- アイスランドのソロエキゾチックバーストロリー(Iceland’s Solo Exotic Burst Lollies) : 26°C
- スラッシュパピー オリジナルストロベリー&ブルーフュージョンロリー(Slush Puppie Original Strawberry and Blue Fusion Lollies) : 28°C
- アイスランドのストロベリー&バニラコーン(Iceland’s Strawberry & Vanilla Cones) : 28°C
- ベルギーミルクチョコレートマジェスティック(Belgian Milk Chocolate Majestics) : 30°C
日本では見かけないアイスばかりですが、似ているタイプは存在しているので、置き換えて考えると良いかもしれません。
実験の結果、チョコレートでコーティングされたアイスが一番溶けにくく、30℃を超える気温にも耐えられると分かりました。
これはチョコレートのコーティングが融点の低い内部のアイスクリームを保護するからだと考えられます。
次に溶けにくいのは、円錐型(コーン系)のアイスクリームであり、28℃の気温で40分間も溶けることがありませんでした。
こちらもコーンが熱を遮断するからだと考えられます。
一方、実験では①ヴィムト・ツイスト・ロリーが熱波に対して最も弱いという結果になりました。
これは、円柱型でなめらかな舌触りのアイスクリームです。
ブリード氏によると、「円柱型は体積に対する表面積の比率が高いため、すぐに溶けてしまう」ようです。
そしてこのような溶けやすいアイスを美味しく食べる方法について、「夏でも比較的涼しくなる日があるので、そんなときに楽しむのがベストです」と付け加えました。
また実験結果から、「アイスキャンディ」タイプも比較的早く溶けると分かりますね。
猛暑日にはあっさりとしたアイスキャンディを食べたくなるかもしれません。
しかし実はそんな日こそ、チョコレートでコーティングされた「PARM」や、コーン系の「ジャイアントコーン」などを選ぶと、手を汚さず、最後まで美味しく食べられるようです。