「後ろ向き」の運動はダイエッターやアスリートにも効果的
通常のウォーキングは、有酸素運動として健康的に体重を維持するのに役立ちます。
この点でも、後ろ向きウォーキングはさらに効果的です。
後ろ向きウォーキングのエネルギー消費量は、同じ速度の通常のウォーキングに比べて約40%も高いのです。
実際、アフリカのステレンボッシュ大学(University of Stellenbosch)における2005年の研究は、6週間の後ろ向きウォーキング・ランニングが女性の体脂肪を減少させたと報告しています。
ちなみに後ろ向きランニングには、膝をまっすぐに伸ばす筋力を高める効果があるのだとか。
この特殊なトレーニングにより、ケガの予防、運動能力の向上、通常のランニングでのエネルギー効率のアップが期待できるのです。
そのため経験豊富なランナーにとっても、後ろ向きで走ることにはメリットがあると言えます。
加えてトレーニングという観点では、おもりを乗せたソリを引っ張りながら後ろ向きに進む方法も効果的です。
膝を伸ばす筋肉や心肺に強めの負荷をかけられるからです。
実際、2014年のニューイングランド大学(UNE)の研究では、体重の10%のおもりを引きずるトレーニングが、アスリートの短距離走のタイムアップにつながると報告しています。
確かに、後ろ向きのウォーキングやランニングには、多くのメリットがあると分かりますね。
だからと言って、すぐに取り組んではいけません。
一般的なウォーキングコースで後ろ向きに歩くと、歩行者や自転車、時には自動車とぶつかってしてしまうでしょう。
十分な安全を確保できる場所を探すか、もしくは自宅のランニングマシンを利用できるかもしれません。
いずれにせよ、自分を含め誰も怪我をしないよう注意してから、ゆっくりと歩き始めるべきです。