紙のように薄い太陽電池が開発される
新しく開発された太陽電池は従来のソーラーパネルとは大きく異なっており、紙のように薄く柔らかいという特徴をもちます。
この太陽電池は、ナノ材料で構成された電子インクを印刷することで作られます。
プラスチック基板の上にナノ材料を層状に堆積させていくことで、厚さ約15μmの極薄太陽電池を作り上げるのです。
そしてこの太陽電池をプラスチック基板から剥がし、「ダイニーマ」と呼ばれる超高分子量ポリエチレンの繊維に接着剤で貼り付けます。
ダイニーマは、1m2あたりわずか13gという軽量素材であり、柔軟なだけでなく非常に高い強度をもちます。
その強度ゆえ、沈没したクルーズ船「コスタ・コンコルディア」を海底から引き上げるためのロープにもダイニーマが使用されたのだとか。
極薄の太陽電池をダイニーマに接着することで、軽く、薄く、柔らかく、そして頑丈な、新しいタイプの太陽電池が生まれました。
ちなみに研究チームによると、「ダイニーマに直接太陽電池を印刷することは、処理工程で生じる化学的・熱的な問題ゆえ難しい」とのこと。