ネズミの尻尾に毛が無い理由
ネズミの尻尾に毛が無い、あるいははえていても非常に薄いのは、主に2つの理由からだと考えられています。
1つ目の理由は「体温調節」です。
体に熱が溜まってしまったネズミたちは、尻尾に温められた血液を流すことで、クールダウンすることが可能になります。
尻尾に毛が生えている場合、外気との温度差が生じにくく、クールダウンの邪魔になってしまいます。
また最新の研究でもマウスが冬眠に向けて体温を冷やしていくとき、温度の高い血液を尻尾に送り冷却する様子が示されています。
2つ目の理由は「第5の肢として使うため」だと考えられます。
ネズミの尻尾は多くの骨が連結しているため非常に柔軟な動きが可能であり、木などに巻き付けることが可能となっています。
さすがにサルの尻尾のように器用に物を掴むことはできませんが、尻尾を巻き付けることで体を固定し、落下防止などに使っていることが知られています。
そのためネズミの尻尾は滑りやすさの原因となる毛が抜けて、皮膚が剥き出しになっていると考えられます。