日常生活の多くの動きを取り戻す!
こちらは患者が正常な右手と同じ動きをイメージして、左のロボット義手に同じ動きをさせようとする映像です。
わずかのタイムラグがあるものの、ロボット義手は右手とまったく同じをして、5本の指をバラバラに曲げ伸ばしすることができました。
切断患者がロボット義手の指を独立して動かすことができたのは、これが世界で初めての例です。
さらに驚きはこれだけにとどまりません。
患者は手の開閉だけでなく、より日常生活に近い動きにも成功しています。
例えば、水の入ったカップの取手を握ってグラスに水を注ぐ行動や、薄い紙をロボットの指でつまみ上げてひっくり返すこともできたのです。
ちなみにロボット義手は指の開閉だけでなく、手首の回転にも対応しています。
加えて、ドライバーを使ってネジを開けたり、丸いボールをつかみ上げることもできました。
これを受けて、同チームのリカード・ブローネマルク(Rickard Brånemark)氏は「最先端の外科的・工学的技術が、切断患者にこれほど高いレベルの運動を提供できたのは驚くべきことでした」と述べています。
チームは現在、この技術を世界で実用化するべく、信号伝達の迅速化や操作性の向上を進めている最中とのことです。
この革新的なロボット義肢が世界に普及すれば、手足の喪失に苦しんでいる患者の日常を取り戻すことができるかもしれません。