仮眠は分割すると効果的だった
仮眠は分割すると効果的だった / Credit:Canva
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夜勤や徹夜で眠気を抑える最適な方法は「仮眠の分割」 (2/2)

2023.09.20 Wednesday

前ページ夜勤の看護師たちを助ける「仮眠の研究」

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眠気を抑えるには90分と30分に分割した仮眠が効果的

再分析の結果、120分(22時~24時)の1回の仮眠を取った人は、4時になると強烈な眠気と疲労感に襲われ、それがシフト終わりまで続くと判明しました。

一方、2回の仮眠(22時30分~24時、2時30分~3時)に分けた人は、6時まで眠気を感じませんでした。

また午前9時までの疲労感も軽減しました。

同じ睡眠時間でも2回に分割した方が、眠気や疲労感を感じにくかったのです。

120分仮眠できる場合、1度に取るよりも、90分と60分の2回に分割する方が効果的
120分仮眠できる場合、1度に取るよりも、90分と60分の2回に分割する方が効果的 / Credit:Canva

認知課題のパフォーマンスに関しては、1回の仮眠と2回の仮眠に差はありませんでした。

ただし、分割した90分の仮眠において、眠りに落ちるのに時間がかかった人は、内田クレペリン精神検査(タスクの速度と正確性を測定する試験)のスコアが悪かったようです。

眠りに落ちるのに時間がかかったため90分の睡眠サイクルが崩れ、深い眠りの途中で起きなければいけなかったからでしょう。

加えてこの研究では、仮眠のタイミングも重要だと判明しました。

仮眠のタイミングが遅くなるほど、眠気や疲労感を防ぐ効果が高まる傾向にあったのです。

ただし遅すぎると、睡眠欲が高まって作業中の集中力が妨げられる可能性もあるため、今後より適切なタイミングを探す必要があります。

また、今回は2回の仮眠で6時まで眠気を抑えることができましたが、研究者は「5時から6時までの間に30分の仮眠を追加する」ことも提案しています。

そうすることで、7時から8時に襲ってくる眠気に対処し、夜勤の最後まで眠気に勝つことができるかもしれません。

夜中に働くすべての人へ。仮眠のタイミングがあなたの助けになるかもしれません。
夜中に働くすべての人へ。仮眠のタイミングがあなたの助けになるかもしれません。 / Credit:Canva

結論として折山氏は、「長期的なパフォーマンスを維持するための90分の仮眠と、疲労感を軽減して素早い反応を維持するための30分の仮眠を組み合わせることで、早朝の作業効率と安全性を高めることができる」と述べています。

今回の結果は、看護師だけでなく、夜勤や徹夜で作業する多くの人々、また乳幼児を育てる親たちにとって有益ですね。

もし今晩、徹夜の予定があるなら、90分と30分の仮眠を試してみてはいかがでしょうか。

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