秘密の内容より打ち明けた誠実さが評価
アメリカ、テキサス大学のアミット・クマール氏らの研究グループは、ネガティブな秘密が周りの人間にどのように受け入れられるのか調べるため次のような実験を行いました。
まず、ネガティブな秘密を持つ被験者は自分のそれを打ち明ける前に、打ち明けることで相手の評価がどのように変化するか想像してアンケートに回答します。
次に、被験者は秘密を家族、友達、知り合い、見知らぬ人に打ち明け、打ち明けられた人たちに被験者の評価が秘密を知る前とあとでどのように変わったかアンケート調査が行われました。
被験者の秘密の内容は「実は自転車に乗れない」といったものから「浮気をしたことがある」といったものまで様々でしたが、驚いたことにその秘密がどのような内容でも被験者の想像より実際の評価の方が良くなっていたのです。
また秘密を聞いた人々のアンケートでは、打ち明けられた秘密の内容よりも「正直に打ち明けた」という誠実さを評価する傾向にありました。
もちろん被験者との関係性が近く被験者をよく知る人間は秘密があったことそのものや、秘密の内容に伴って被験者の評価を下げる傾向にありましたが、それでも被験者が想像したほどに下がることはありませんでした。
つまり、人は自分のネガティブな秘密が周りの人に及ぼす影響について過大評価しすぎているのです。
もしこの事実を知ることができたなら、秘密を持つ人たちの行動はどのように変わるのでしょうか?
研究グループはその点についても実験を行いました。