マルチタスクで「頭がパンク」しそうな時に働いている脳領域が判明!
マルチタスクで「頭がパンク」しそうな時に働いている脳領域が判明! / Credit: canva
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【限界!】マルチタスクで「頭パンク」しそうな脳を可視化!混乱しないための研究

2024.07.23 Tuesday

「電話しながらメールを打つ」「会議に参加しながらプレゼン資料を作る」「料理を配膳しながら他のお客さんの注文を聞く」

このように2つの作業を同時に行うことをマルチタスクと呼びます。

マルチタスクは一般に、作業を一つずつ行う場合に比べて、脳への認知負荷が高く、タスクの遂行能力を低下させることが知られています。

実際に多くの人が、マルチタスクで頭がパンクしそうになった経験もあるでしょう。

しかしこうした頭がパンクしそうな状態に陥ったときに、どんな脳領域が関わっているかはわかっていませんでした。

明治大学は今回の最新研究で、その脳領域の特定に初めて成功したとのことです。

研究の詳細は2024年6月29日付で科学雑誌『NeuroImage』に掲載されています。

マルチタスクで頭がパンクしそうな時の脳活動を可視化~臨床におけるマルチタスクトレーニングの基盤となる新知見~ https://www.meiji.ac.jp/koho/press/2024/mkmht000001moz74.html
Regional brain activity and neural network changes in cognitive-motor dual-task interference: A functional near-infrared spectroscopy study https://doi.org/10.1016/j.neuroimage.2024.120714

マルチタスクで頭がパンクしそうな時、脳はどうなってる?

マルチタスクに関する先行研究では、2つの課題を同時に行うと、それぞれの課題を単独で行う場合に比べて、エラーが増えたり、考える時間が長くなったりと、タスク遂行能力が低下することが知られています。

この現象を研究者たちは「二重課題干渉(DTi)」と呼んでいます。

砕けた言い方をしてしまえば、2つの作業にアップアップして、頭がパンクしそうになっている状態と言い換えてもいいでしょう。

こうした遂行能力の低下は、マルチタスクによって内の神経資源の取り合いが起こっていることが原因と考えられています。

マルチタスク中の脳の状態とは?
マルチタスク中の脳の状態とは? / Credit: canva

しかしこれまでの研究で、マルチタスクで頭がパンクしそうになっているときに、どのような脳の働きが起きているのかはよくわかっていませんでした。

そこで研究チームは今回、参加者に脳への高い認知的負荷をともなうマルチタスクをさせることで、二重課題干渉(DTi)を誘発し、その根底にある脳の働きを明らかにしようと試みました。

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