「男らしさ」に拘ると早死にする
「男らしさ」を重視することのマイナスの影響は精神面の問題だけにとどまりません。
南フロリダ大のジョセフ・ダンデーロ(Vandello Joseph)氏らは、男性が女性よりも短命なのは、身体的構造以外に前出した「男らしさ」に対する態度も影響してるのではと考察し、調査を行っています。
彼らは2018年から2022年の4年間をかけて、62カ国の約34000名の大学生を対象に「男らしさ」に対する態度を調査し、各国の平均寿命との関係を分析しました。
「男らしさ」は①他の男性が「男らしい」か気になる、②年を取っても男らしくなれていない男性もいる、③男性としての地位があったとしても簡単に失ってしまう、④「男らしさ」は固定的なものではなく、失われることもあるという4つの質問にどれだけ賛成するかにより測定されています。
結果、「男らしさ」に価値を置く国ほど、男性が飲酒や喫煙をする、また交通事故に遭う確率が高いことが分かりました。
そして「男らしさ」を重んじる国は、それほど価値を置かない国と比較して、平均寿命が約6.7歳、健康寿命が約6.2歳短かったのです。
またこの関係性は、国の豊かさや医療機関の充実度の影響を調整しても変わらないこともわかっています。
研究チームは、「男らしさに価値を置く国々では、男性の役割規範を維持するように、リスクを取る行動や健康増進につながる行動の割合低下など男性から強い同調圧力をかけている可能性が高いのではないか。」と主張しています。
「男らしさ」を重視する国は、イランやナイジェリア、ウクライナがあり、男らしさに価値を置かない国は、フィンランド、スイス、スウェーデンが例として挙げられます。
ちなみに日本は、アメリカよりも「男らしさ」を気にする上位の国としてランクインしていました。
日本の男性の自殺率は、女性に比べ、約2倍ほど高い事実も「男らしさ」に価値を置く国民の特性の表れかもしれません。
現在では若い人ほど「男らしさ」への拘りを強く持つ傾向は小さいように思われますが、切腹という文化が昔存在したことからも、潜在的に「男らしさ」に重きを置く態度が根ざしているとも考えられます。
今回のデータは大学生を対象にして得られたものであり、「男らしさ」が無意識のうちにリスクのある行動や、過度な自立への意識、不安や自信のなさにつながり、寿命を結果的に短くしている可能性が考えられます。
もちろん「男らしさ」のすべてが悪いわけでは当然ありません。
しかし、感情の抑制や過度な競争心、悩んでいても人に助けを求めないなど、「こんなの男らしくないよな」とついつい自分を追い込んだり、危険な選択に進んでいないか男性は一度立ち止まって自分自身に問いかけて見たほうがいいかもしれません。
誤字について修正いたしました。
日本は男女の自殺率の差が大きいとは調べた感じ思えない
また具体的に挙げられた6か国もウクライナ以外全くそういう傾向があるように思えない
個人的にこのサイト1年ぐらい見てて一番微妙な記事に感じた
あなたがそう思うかそう思わないとは関係なくこういう調査は
ある基準を設けて男らしさを数値化してその数値に基づいて結果を出してるものです
男性が男らしくよりも自分らしく生きられる、そんな社会になったらいいなと思います。
ナゾロジーさんこのような記事を投稿して頂きありがとうございました。
ジョセフ・ダンデーロ(Vandello Joseph)
スイスウェーデン
記事の誤字脱字チェック甘いのでは
> 日本は、アメリカよりも「男らしさ」を気にする上位の国としてランクインしていました。
> 日本の男性の自殺率は、女性に比べ、約2倍ほど高い事実も「男らしさ」に価値を置く国民の特性の表れかもしれません。
日本と米国それぞれの男女自殺率の比を調べたら変わらないかもしくは米国のほうがちょっと高いぐらいに見える。何が「表れ」ているのかよくわからない。