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history archeology

無人島で4年も遭難!ロビンソン・クルーソーの元ネタになった漂流者「セルカーク」

2024.08.18 Sunday

無人島に漂着した男が独力でサバイバル生活に身を投じる…

そんな物語を描いたダニエル・デフォーの小説『ロビンソン・クルーソー』(1719)は、長きにわたり世界中で読み継がれている名作です。

しかし実は、このロビンソン・クルーソーにモデルとなった人物がいたことをご存知でしょうか。

その人物の名は、アレキサンダー・セルカーク(Alexander Selkirk)

遭難者として無人島で4年と4カ月を一人で生き抜いたスコットランド人の水夫です。

セルカークはどうして無人島に漂着し、どのように生き延びたのでしょうか?

How Castaway Survivor Alexander Selkirk Inspired the Tale of Robinson Crusoe https://www.ancient-origins.net/history-famous-people/how-castaway-survivor-alexander-selkirk-inspired-tale-robinson-crusoe-002638

海賊船に乗り、無人島に降り立つまで

アレキサンダー・セルカークは1676年、英国の最北端に位置するスコットランドのロウアー・ラルゴ村で、靴屋・製革業者の息子として生まれました。

セルカークはとにかく若い頃からケンカっ早く、粗野で乱暴な性格だったといいます。

セルカークの銅像
セルカークの銅像 / Credit: en.wikipedia

そんな彼は1695年8月27日、19歳のときに、教会で無作法な態度を取ったかどで長老会議に呼ばれますが、そこには出頭せず、海に逃亡して船乗りとなりました。

セルカークが参加したのは南洋への海賊遠征であり、1703年にはイングランドの著名な海賊であるウィリアム・ダンピア(1651〜1715)の一味に加わっています。

ダンピアは世界周航を3回成し遂げた最初の人物として有名です。

ウィリアム・ダンピア
ウィリアム・ダンピア / Credit: ja.wikipedia

ただセルカークはダンピアが船長をしていたセント・ジョージ号には乗り合わせず、その仲間であるシンク・ポーツ号の船長トーマス・ストラドリングのもとで航海長となりました。

ところが翌年の10月、ダンピアとストラドリングのいさかいが原因で、シンク・ポーツ号はセント・ジョージ号と袂を分かち、食料と水を補給するため、南米チリ沖に浮かぶ「ファン・フェルナンデス諸島」に停泊します。

ファン・フェルナンデス諸島は3つの無人島からなり、彼らが泊まったのはそのうちの一つでした。

現在のロビンソン・クルーソー島
現在のロビンソン・クルーソー島 / Credit: ja.wikipedia

この島は旧名を「マサティエラ島」といいましたが、チリ政府が観光客を呼び込むため、1996年に「ロビンソン・クルーソー島」と改名しています。

そしてセルカークの無人島生活をしたのが、このロビンソン・クルーソー島だったのです。

しかし、なぜセルカークはたった一人で無人島に取り残されることになったのでしょうか?

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