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記憶しやすい写真を見ると、瞳がちょっと開く / Credit:Canva
psychology

「記憶に残る写真」と「すぐ忘れてしまう写真」の違いは?【瞳がちょっと開く】

2025.02.18 20:00:59 Tuesday

旅行先で撮った写真は鮮明に覚えているのに、昨日見た広告の画像は思い出せない——そんな経験は誰にでもあるはずです。

では、一度見ただけで記憶に残る写真と、すぐに忘れてしまう写真の違いは何なのでしょうか?

この疑問に答えるため、新潟大学の新美亮輔氏は、人が写真を見る際の「瞳孔の変化」に注目しました。

研究の結果、記憶に残りやすい写真を見ているとき、そうでない写真に比べて瞳孔がわずかに大きくなると判明しました。

これにより、私たちの脳は無意識のうちに「記憶に残る写真」と「そうでない写真」を区別している可能性が示唆されたのです。

この研究の詳細は、2025年2月10日付の科学誌『Psychophysiology』に掲載されました。

記憶に残りやすい写真を見ると瞳がちょっと開く https://www.niigata-u.ac.jp/news/2025/788943/
Pupillary Responses Reflect Image Memorability https://doi.org/10.1111/psyp.70007

「記憶に残りやすい画像」と「記憶に残りにくい画像」の違いは何か?

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私たちは無数の画像を目にしている。記憶しやすい画像とそうでない画像の違いは? / Credit:Canva

私たちは毎日、無数の画像を目にしています。

SNSの投稿、テレビのCM、雑誌の写真——しかし、それらすべてを覚えているわけではありません。

なぜある写真は強く記憶に残り、別の写真は一瞬で忘れてしまうのでしょうか?

ある人は「明るい写真や綺麗な写真が記憶に残りそう」と考えるかもしれません。

しかし、実際にはそのような写真が必ずしも記憶に残るわけではないと分かっています。

また、人が映っている写真はそうでない写真より記憶されやすいという傾向がありますが、それだけでは説明できない要素も多く存在します。

では、私たちのはどのようにして「記憶に残りやすい写真」と「忘れやすい写真」を区別しているのでしょうか?

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瞳孔の変化に注目 / Credit:Canva

新美氏は、その答えを探るため、「瞳孔」に注目しました。

瞳孔の大きさは、単なる明るさの調整だけでなく、精神的活動によっても変化することが知られています。

たとえば、驚いたり、怖いものを見たりすると瞳孔が開きます。

また、瞳孔の大きさは感情以外にも、認知、特に記憶とも関係していると分かっています。

例えば、簡単な数字(3桁の数)を記憶するときよりも、難しい数字(7桁の数)をがんばって記憶するときの方が瞳孔が大きくなる傾向があります。

こうしたことから新美氏は、「記憶に残りやすい写真」と「忘れやすい写真」を見たときにも瞳孔の大きさに違いが生じるかもしれないと考え、確かめることにしました。

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