世界最古のメガラプトル、オーストラリア初のカルカロドントサウルス
研究チームは、ヴィクトリア州のストレゼレツキー層上部(約1億2140万〜1億1800万年前)およびユメララ層(約1億1300万〜1億800万年前)で5つの獣脚類の化石を発掘しました。
その中には、約1億2000万年前に遡る世界最古のメガラプトル類の化石が含まれており、メガラプトル類の進化史をより深く理解する手がかりとなる可能性があります。
さらにカルカロドントサウルスに関してはオーストラリア大陸で見つかるのが初めてであり、彼らがより広い範囲に分布していたことを明らかにしました。
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研究主任のトーマス・リッチ(Thomas Rich)氏は、今回の結果について「白亜紀当時には、今日のオーストラリア大陸と南アメリカ大陸が繋がっており、相互に恐竜たちが行き来して、動物相が交換されていたことの強い証拠となる」と話しています。
またこの研究は、白亜紀のオーストラリアには従来考えられていた以上に多様な肉食恐竜たちが生息していたことを明らかにするものです。
今日のオーストラリアは世界でも屈指の生物多様性を誇る場所として知られますが、恐竜時代も豊かな生態系が広がっていたのでしょう。