ファビングの習慣は共感力を低下させる

次に、研究チームは362人を対象に実験研究を実施しました。
この実験では参加者が2つのグループに分かれ、会話中にスマホを使用する事例と、使用を控えた事例を思い起こさせました。
そして共感力や社会的行動の変化を測定しました。
その結果、ファビングした状況を思い浮かべた人は、ファビングを控えた状況を思い出した人よりも、平均して共感力が低いと分かりました。
これは、ファビングという行為がその人の共感力を下げていく可能性を示唆しています。
長期間のファビングが習慣化されることで、共感力の低下や社会的行動の減少が引き起こされる可能性が高いのです。
研究者によると、共感力を発揮するためには、相手の表情や声のトーン、言葉に注意を向けることが不可欠です。
しかし、スマホに気を取られることで、注意力が分散し、相手の感情を深く理解する能力が損なわれる可能性があります。
その結果、共感する力が低下し、他者を助けようとする気持ちまでも薄れてしまいます。
では、このスマホ時代に共感力を維持するにはどうすればよいのでしょうか。