朝、スッキリ起きられないのはなぜ?

朝起きたときに「まだ眠い」「だるい」と感じることはありませんか?
それは「睡眠慣性(Sleep Inertia)」と呼ばれる現象によるものです。
睡眠慣性とは、目覚めた後も脳が完全に覚醒していない状態のこと。この状態が続くと、集中力が低下したり、活動を開始するのが辛くなったりします。
では、どうすればスッキリと目覚めることができるのでしょうか?
その重要なカギを握っているのが「光」です。
私たちの体には「概日リズム(サーカディアンリズム)」と呼ばれる約24時間周期の生体時計が備わっています。
この体内時計を調整するのに最も重要なのが光なのです。
特に朝の自然光は脳内のメラトニン(眠気を誘うホルモン)の分泌を抑え、覚醒を促進するとされています。
そのため、朝に適切な自然光を浴びることは、目覚めを良くするために欠かせません。
しかしこれまでの研究では、目が覚めた後に光を浴びることの重要性のみが強調されてきました。
今回の研究は、それとは異なり「起床のどれくらい前に光を浴びることが効果的であるか」を明らかにしています。