人々の心に働きかける「色」のパワー
色が人間の心理に与える影響は、私たちの日常生活の中で無意識のうちに作用しています。
例えば、赤はしばしば情熱・危険・緊急性などと結び付けられる色です。目を引く色であり、禁止を示すために頻繁に使用されます。
青は一般的に落ち着き・信頼・安定を連想させ、企業のブランディングやリラクゼーションスペースでよく使われています。
黄色はエネルギー・楽観・温かさを表しますが、特定の文脈では注意や警告を示すことも。(例:交通標識)
緑は自然・成長・健康を連想させ、バランスや再生の感覚を呼び起こすことが多いです。
黒は権力・神秘・喪を象徴し、その解釈は文化によって異なります。
白はしばしば純粋さ・清潔さ・シンプルさと関連付けられますが、一部の文化では喪を意味することもあります。

このように色は様々な印象や連想を私たちに与えていますが、研究チームは今回、特に赤色が人々の知覚にどのような影響を与えるのかをより詳しく知りたいと考えました。
あらゆる色の中でも赤色は人々に強い印象を与える刺激色であり、興奮や警戒などとよく関連づけられたり、食欲をそそる色とされています。
この特性をうまく利用しているのがマクドナルドであり、マクドナルドは看板を赤色にすることで食欲をそそったり、店舗に立ち寄ってもらうよう人々の無意識に働きかけているのです。
そこでチームは、赤色が人々の行動や判断に影響を与えることを踏まえて、赤い背景の上に顔を置くと、どのように印象が変わるのかを実験しようと考えました。