最長512歳!信長より先輩のサメがいまだに生きている
ニシオンデンザメ(学名: Somniosus microcephalus)は北大西洋の全域に生息するサメの一種です。
英語名の「グリーンランドシャーク」が示すように、北大西洋と北極海の間にあるグリーンランド近海にも分布しています。
最大全長は約7.3メートルに達し、経年の劣化を感じる岩のような体色と濁った瞳は、まるでゾンビを見ているようです。
いかにも見た目から「長生きしてそうだなぁ〜」という感じが伝わります。
実際は全生物中でも極端な長生きで、平均寿命は少なくとも250歳であり、これまでに確認された最長寿のニシオンデンザメは、2016年に見つかった体長5.4メートルの個体で推定512歳に達していたという。
512歳というと生まれは1500年代の初めですから、日本はまだ室町時代(!)です。
日本で最も有名な武将の一人である織田信長が1534年生まれですから、彼より前に生まれたサメが今なお現役で生きていることになります。
これは現時点で、世界一長生きできる脊椎動物の最高記録となっています。
では、ニシオンデンザメはなぜそれほどまでに長生きできるのでしょうか?
研究者たちはまだ、その確かな答えを見つけられてはいません。
従来の仮説では、ニシオンデンザメが暮らす「超低温環境」と「あまり体を動かさないライフスタイル」が関係しているのではないかと考えられてきました。
しかし新たに発表された研究によると、ニシオンデンザメの長寿は「加齢によって変化しない代謝活動」に秘密があったようです。