住む環境で「あくび」も適応変化する?
本研究は、動物界において初めてあくび行動の地域集団間の変異を実証した成果です。
これまで行動学の研究では「種内ではあくびに差はない」という前提がありました。
しかし、今回の発見により、その前提に疑問が投げかけられました。
恒温動物では、あくびが血流の促進や脳の冷却などの生理的機能と関わっていることが知られています。
今回のイワナの研究でも、同様にあくびの長さが環境適応の一部として変化している可能性が考えられます。

この研究は今後、魚類だけでなく哺乳類や鳥類など他の動物でも同様の地域変異が存在するかを検証するきっかけになると期待されています。
また人間のあくびにも意外な地域差があるのか、将来的な研究対象となるかもしれません。
魚のような小さな生物でも、あくびに多様性があることが明らかになりました。
小さなイワナのささやかなあくびが、動物行動学に新たな問いを投げかけています。
今後のさらなる研究によって、動物界のあくびの不思議がどこまで解き明かされるのか注目が集まります。
眠い時にもするのでしょうか。
眠がってる魚というのもなんだか不思議な感じですけど。
環境に応じて個体の行動が変わるだけなのか、何らかの淘汰圧があって適応した結果地域の群の行動に変化が生じたのかよくわからなかった。