重力の符号を反転すると時間も反転する?

なぜこのようなことが可能なのでしょうか?
背景には、水面波の伝わる速さが重力に依存するという物理法則があります。
通常、水面にできる重力波・表面波の速度は重力加速度(G)や波長によって決まっています。
そこで水槽を約 2 ミリ秒だけ最大 21 G で下向きに加速すると、有効重力が一瞬マイナスになり、波の速さが大きく変わります。
重力より強い下向き加速度を一瞬かけることで、波の式に入る重力 の符号をひっくり返してしまうわけです。
すると波の形は保たれたまま、時間の流れだけが逆向きになったように振る舞います。
研究者たちは「元の波がまさに鏡で反射されたように振る舞う」と表現しています。
この瞬間タイムミラーの考え方は、水面波に限らずあらゆる波動に一般化可能だといいます。
重力の逆転が系内の波を反転させる効果があるという結果は、今後さまざまな分野で応用できます。
実際、理論的には音波や光波などでも媒質の屈折率や誘電率を全体に一斉に変化させることができれば、同様に時間反転した波を発生させられると考えられています。
鍵となるのは、扱う波の周期より十分に短い時間で媒質の特性を大きく変化させることですが、光のように振動が極めて高速な波では技術的ハードルも高く、現在はどの波でも水の実験ほど簡単にできるわけではありません。
それでも「時間反転対称性はあらゆる波動に普遍的に成立する」ことを今回の結果は示唆しており、この手法を応用した波の制御技術には大きな期待が寄せられています。
タイムミラーの応用
近年では「瞬間タイムミラー」で始まった“時間をいじる”アイデアは、水だけでなく光や音、電磁波へと一気に広がっています。
まず 2023 年、元祖の水面実験の続報では、レーザーで水面の立体的な動きを追いながら、巻き戻し波が元の波の“時間的な傾き”に当たることを数式と映像で突き合わせ、理論と実測のズレをほぼ解消しました。
同じ頃、ニューヨーク市立大学のチームはテラヘルツ帯のメタマテリアルを一瞬だけ屈折率ジャンプさせることで、入ってきた電磁パルスを“時間の壁”で跳ね返す現象を世界で初めて観測し、マイクロ波より高い周波数でもセンサーなしの時間反転が可能だと示しました。
光の分野では 2024 年、実際の材料で“フォトニック時間結晶”のバンドギャップを大きく広げる手法が報告され、フェムト秒レーザーで誘電率を周期的に揺さぶると、光そのものが「時間方向のブラッグ反射」を起こし、波長変換と時間反転を同時に操れる道が開けつつあります。
音の世界でも、時間的に急変させた弾性格子で「音波の時間屈折」が再現され、アコースティックメタマテリアルの設計図には“瞬時に媒質を切り替えて反射も透過も自由に決める”タイム・メタデバイスが重点項目として加わりました。
さらに、固体表面のプラズモンや量子ウォークのようなミクロな波でも、時間に境界を作るとトポロジカルな状態が切り替わることがわかり、時空の形と波の可逆性を結びつける研究が勢いを増しています。
録音してから巻き戻す時代を超え、波をその場で時間ごと折り返す技術へ――そんな大きな流れが見えています。
具体的な応用の道も進んでいます。
特に音波の時間反転は既に医療分野で研究が進んでおり、複雑な生体内でも超音波エネルギーを一点に集束させる手法として有望視されています。
従来はセンサーアレイで目標からのエコーを録音・反転再生する必要がありましたが、将来的には「瞬間タイムミラー」によってシンプルな装置で体内の病変部位へピンポイントに超音波を当てる、といった治療応用も夢ではないかもしれません。
また電波の世界でも、時間反転信号処理は通信において最適な信号生成や過去に発生した信号源イベントの再構築、高エネルギー波の空間集束などに役立つことが知られています。
今回の成果はこうした情報通信への応用にも新たな道を拓く可能性があります。
たとえば、一度失われた信号の時間的な“残響”から元の情報を復元したり、マルチパス環境で散乱した通信波を受信点に効率よく集めたりする、といったアイデアも考えられるでしょう。
研究チームによれば、この実験は波動がもつ可逆性の「魔法」を目で見て直感的に理解するための優れた教材にもなるといいます。
「瞬間タイムミラー」現象は、私たちの身の回りにある波のイメージを覆し、将来の波動制御技術に新風を吹き込むかもしれません。
これは時間を遡るというよりも、反重力装置の原理に繋がる
飛躍しすぎだわww
海に広がる波は、何処かで起きた出来事の集積したアーカイブだ!
水面波は風の作用が大きく、物理で言うところの波からは程遠い。
津波なら可能性はある。
波が反転し始まりの状態に戻るのもとてもおもしろいが、始まりの状態に戻ったその後をどう考えればいいのだろう。
もちろん始点の状態を経過してエントロピーは再び増大するのだが、始点通過後の波の状態は「存在しなかった時間を遡っている負の状態」だと言えるのだろうか。
始点より前の「波」は存在しないのに遡っていくとか、それは面白すぎる。
結局のところ、ベクトルの反転による巻き戻しであり、あくまでも時間の遡行などではない。時間の遡行であれば、波として媒質に与えた影響の因果も反転せねばなるまい。それこそ、「存在しなかった時間」が展開されるのはおかしいのだから。
記事の書き方は閲覧稼ぎを狙ったセンセーショナルな煽りだと感じる。
私は昔、波動方程式を時間を逆向きに解いて波で絵を描くことができるんじゃないかと考えてみたことがあります。
実際にやろうとして解けなくてペンディングしているのですが、この記事の方法ならできるんですね。
先を越された気持ちです。
ベクトルが反転してるだけでは?
時間反転は言い過ぎな気がしますね
自分もそう思った。
明らかに話題性を狙い過ぎな記事。
もちろん、この研究が興味深いのは確かだが、解釈にあたっての方向性が違う。
ヒマリーの、奥の中には、ハマダーがいて、そして浪速の、ロキーとは、夢の、ユートピアの、花が、咲いた時、人は、なんて述べるだろう。以上。これが、アトライファンダーとゆう。
む、難しくてよく分からなかったw
過去に戻りたいけど今を充実させるのと
どっちがいいだろうな。まあ過去にはまだもどれんしな。今充か…
Z世代ウザいよな
物体の修復に使えるのかが気になるところですね
水中ドローンで内部波という現象に遭遇した。体験は理論を考えるいい重要だ。それは、地震がなぜ、甚大な被害になるか分かる。それは縦波(重力方向の波)が、そうさせている。大半、海の中は嵐がなければ、そうそう、緊縛しない。水中ドローンは絡まるケーブル以外は基本穏やか。しかし、内部波に巻き込まれた水中ドローンの映像は、それを扱う経験者にはびっくりする映像なのだ。空の飛行機どころではない。水の流体が故、墜落は起こらない。しかし、信じらない箇所が故障するのではない。消失する(無くなる)。深海のガラスの圧壊を検索して見てほしい。そして、本音、多くの人が水の物理に興味を持たないことに残念に思う。それは、電気電子の前に、身近な波の現象を扱うものである。ここで、僕は大きく出る。これは、日本の理系の学部制度の排除をすべきである。これを見たら、理学の研究から工学にしなければ日本の経済は良くならない。こんだけ殴られても、まだ、気ずかないか?教育官僚。
>水槽を 約 2 ミリ秒だけ下向きに 21 倍の重力(−21G) で加速するとで、媒質に「時間の境界」を作り出しました。
とあるけど、水槽の方を上向きに加速するなら兎も角、下向きに加速しただけで、何故、中に入っている液体にまでマイナスのGが加わるのか、何も説明が無いので良く分からなかった。
水槽を下向きに加速した際には、水槽の底の所で負圧が生じ、その圧力変化は負の圧力波となって音速(水中における音速)で水中を伝播し、この負の圧力波の前方と後方の圧力差により、圧力波が通過する際に水は負の圧力波の進行方向とは逆方向に加速される事によってマイナスGが加わる事になる筈。
しかし、水面に波が生じているという事は、水中のある程度の深さにまで水にも回転運動が生じている事を意味するから、水中の場所によって水が動く方向や速度が異なっている事になり、場所によって水が動く方向や速度が異なれば、水中の圧力波が同じ時間内に進む距離も異なってくるから、圧力波が通過する時間も場所によって異なってきますし、圧力波が屈折して収束したり、拡散したりするため、圧力波の強度も場所によって異なってくる事になる。
この負の圧力波の通過時間や強度の乱れにより、水面に存在している水に加わるGもまた場所によってバラバラに異なってくる事になるので、水に均一に−21Gを加える事は出来ないような気がするのですが?
前の位置に戻るという表現は誤解を招きます。前の位置に同期する現象と表現した方が良いような気がするし理解しやすいと思います。振り子現象のひとつの実証とも言えるでしょう。発電技術にも応用できる可能性がありますね。核分裂に依らないエネルギー創出技術は未来の地球に有益です。地球の自然現象に寄り添い利用して命を繋いで来た人間以外の生物は素晴らしいです。人間だけが地球の環境悪化を齎しました。人間も他の生物同様に寄り添い命を繋げる日が始まる日が来ることを期待します。この科学記事掲載に努力した人たちに感謝します。
ボールを投げると飛んでいく。
壁を作ると、ボールが跳ね返って元の場所に戻る。
時間が巻き戻った訳ではないよね。
液体の波で再現できるなら、光や音の波で再現できる?
原理的には出来そうだけど、人為的に重力を負荷させる方法が思いつかないな。
そういえば光の波にも使えるのなら、これで過去の映像とか投影できるのかな
物理赤点だった私には細かい理論とかまったくわかんないけど
この記事は細かい事知らなくても波がどう動いてそうなるのかわかりやすく書いてある
地頭のいい人は誰が読んでも意味が分かる言葉や文章を書ける人なので、この記事書いた人は頭がいい人なんだろう
逆に地頭の悪い人は物理用語や専門的な言葉を使ってる人
天才は一言で理解させる人
読みやすい記事ありがとうございます
あなたは地頭の悪い側の人間ですか?
簡易な装置で厳密に反転させられるところが今までにない事なのかもしれないけれど、飛んできたボールを打ち返したらピッチャーのグローブにぴたりと収まった、と何が違うのかよくわからない、、時間の反転ってどこの部分??
素人だから理解できないのかとおもったけど他のコメント見てもそれっぽい反応で安心した
覆水盆に返っちゃうってこと?
箱の様なモヨガシラの、頭の、回転軸には、逆らえないのが、事実で、波動の、域とは、瞬速に、光を、浴びだし、そしてその、勢いで、ハナーを、放つ。以上。これが、アーテンパワーと言う。以上。
これは、僕には、分からないが。神戸大教授のなんとか次郎さん(道路のクラックなどを波の逆散乱問題?逆問題(僕の発想の起源ではベイズの定理である。あれは、パラレルワールドの世界が不思議とリンクする世界)で解いた。中み知らないよ)の世界に似ている。時間をゼロに極限する。ベイズの定理そうですよね。あれ、木更津キャツアイの世界の数学だもん。あれが先か?こっちが発想の先?
あの日あの時の映像が復元しうる。
アルバムや操作に使える?
自分細かい理論とかよくわからない文系なんですが、逆位相を使うノイズキャンセリング技術が浮かびました。
なんというか、時間を逆行しているのではなく、形を記憶しているような感じ?に思えます。ロマン付け加えすぎですよ。