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Credit:Generated by OpenAI’s DALL·E,ナゾロジー編集部
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豪州のオウム「30種類ものダンスの振り付け」を修得していた

2025.08.14 17:00:26 Thursday

ノリのいい音楽を聴くと、思わず肩を揺らしてしまう。

そんな衝動は、人間だけのものではありません。

豪チャールズ・スタート大学(CSU)の研究チームはこのほど、オーストラリアのオウムが少なくとも30種類のダンスの動きを使い分けていることを発見しました。

しかも、そのうち17種類は科学界でも初めて確認された新しい動きです。

研究の詳細は2025年8月6日付で科学雑誌『PLOS ONE』に掲載されています。

Dancing cockatoos: research reveals implications for cognitive processes and welfare https://news.csu.edu.au/latest-news/dancing-cockatoos-research-reveals-implications-for-cognitive-processes-and-welfare Australian Parrots Perform 30 Dance Moves, With 17 New to Science https://www.sciencealert.com/australian-parrots-perform-30-dance-moves-with-17-new-to-science
Dance behaviour in cockatoos: Implications for cognitive processes and welfare https://doi.org/10.1371/journal.pone.0328487

オウムの「振り付け」を数えてみたら…

研究はまず、世界中から集めた“踊るオウム”の動画分析から始まりました。

YouTubeやSNSで見つけた45本の動画(45羽・5種類)を精査し、すでに知られているダンス動作に加え、新たな動きをリスト化。

その結果、合計30種類のダンスが確認され、さらにある映像中の1羽のオウムだけで17種類もの振り付けが確認されました。

しかもそれらの振り付けは、これまで科学的に記録されていない新規のものだったとのことです。

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確認されたダンスの種類/ Credit: Natasha Lubke et al., PLOS ONE(2025)

動きは、頭を下げる「ダウンワード」、左右に体を揺らす「サイドステップ」、力強い「ヘッドバンギング」、回転する「半回転」、さらには羽毛をふわっと膨らませる「フラッフ」など、多種多様。

特に「ダウンワード」は半分の個体で見られ、人気ナンバーワンの動きでした。

面白いことに、この“ダンスの系統”は種ごとの血縁の近さとは一致せず、「踊りのクセ」は遺伝だけで決まらないことが示唆されました。

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