なぜキラキラネームは世界規模で増えているのか?

なぜ世界各国でキラキラネームが増えていったのか?
著者は、名前を社会や文化の変化を測る一つの指標と考えており、ここでは文化の「体温計」(社会の傾向を測る計器)にたとえ、世界の、少なくとも今回取り上げた国々の文化的な「体温」が少し『個性重視』の方向に上がってきているのではないか、と読み解いています。
実際、子どもの名前に珍しいものを選ぶ傾向は、その社会の個人主義の指標になり得ることが先行研究でも示されています。
コラム:珍しい名前と個人主義が結びつくのは何故か?
名前と個人主義の話は、少し聞いただけだと「本当かな?」と感じやすいところだと思います。確かに「ひとりふたり変わった名前の子がいる」だけなら、ただの流行や親の趣味で終わりです。研究者たちが見ているのは、そうした個人の例ではなく、「社会全体で珍しい名前がどれくらい選ばれているか」という“まとめて見たときの傾向”です。ここで初めて、名前がその社会の価値観を映す「文化の温度計」として働き始めます。
赤ちゃんの名前を決めるとき、親はまだその子の性格を知りません。にもかかわらず、名前には「こういう人になってほしい」「こういう雰囲気の子だといいな」という願いを込めます。つまり、名前は親の価値観や「理想の人間像」の投影でもあります。「昔からある親しみやすい名前」を選べば、「周りとなじみやすく、安心感のある子に」という期待がにじみますし、「だれともかぶらないような名前」を選べば、「特別で、自分の道を進む子に」というイメージがこめられやすくなります。
心理学の研究では、まさにこの部分に注目します。個人主義が強い社会では、「他の人と違うところ」に価値を置きやすくなります。その結果、「トップ10に入る定番名より、少し変わった名前を選ぼう」「読み方やスペルを工夫して、他の子とかぶらないようにしよう」という名付けが少しずつ増えていきます。一方、集団主義が強い社会では、「親や祖父母と同じ名前」「地域でよく見かける名前」「みんながすぐ読みやすい名前」が好まれやすくなります。つまり、“名前の選び方そのもの”が、その社会でどれくらい「違い」を大事にしているかの小さな手がかりになるわけです。
言い換えれば、親が子どもにどんな名前をつけるかを見ることで、その社会が「みんなと同じが良い」という空気なのか「人とは違うほうが面白い」という空気なのかを感じ取ることができるということです。
例えばスマートフォンのケース選びひとつとっても、最近では「他人と被らないデザイン」を好む人が増えてきましたよね。
他の人と同じものより、自分らしさを表現できる珍しいデザインを選びたがる――名前にもそれと同じことが起きていると考えられます。
社会的な意義としては、赤ちゃんの命名というプライベートなデータを集めるだけで、社会全体の価値観の変遷を客観的に捉えられる点が挙げられます。
実際、本研究は心理学、社会学、言語学、人口統計学といった異なる分野で個別に行われてきた名前研究をまとめ上げ、学際的な新しい知見を提供しています。
こうしたアプローチは、文化の動きをシンプルかつ広範囲に捉える手法として今後も役立つでしょう。
研究論文によれば、このレビュー自体が今後の追加調査の土台となり、さらなる国際比較研究へと発展していくことが期待されています。
普段は何気なく受け取っている子どもの名前ですが、実はそれが世界全体の文化の鼓動を映していると考えると、なんとも興味深いことです。

























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