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Credit: canva
biology

深海に棲む「新種の肉食スポンジ」を発見

2025.12.15 12:00:40 Monday

人類にとっていまだ多くの謎に満ちた深海世界。

そこでこのほど、新種の肉食性スポンジ(海綿)が見つかったと、日本財団およびNekton財団によって設立された「Ocean Census」のチームにより発表されました。

まるでスーパーボールが集まったような奇妙な見た目をしており、研究者らは「デスボール・スポンジ(death-ball sponge)」と呼んでいます。

Meet The Latest Deep-Sea Horror: Meat-Eating ‘Death-Ball’ Sponges https://www.sciencealert.com/meet-the-latest-deep-sea-horror-meat-eating-death-ball-sponges PRESS RELEASE: Carnivorous “Death-Ball” Sponge Among 30 New Deep-Sea Species from the Southern Ocean https://oceancensus.org/press-release-carnivorous-death-ball-sponge-among-30-new-deep-sea-species-from-the-southern-ocean/

海底に棲む「肉食スポンジ」の新種の姿とは?

チームは今回、調査船「R/V Falkor (too)」と深海探査ロボット「SuBastian」により、南極海のサウスサンドウィッチ諸島付近を徹底的に調査。

その中で、水深3600メートルを超える暗闇の海底で、不思議な生物がカメラに映し出されました。

それが「コンドロクラディア属(Chondrocladia)」という海綿動物グループの新種、通称「デスボール・スポンジ」です。

一見すると、棒の先にスーパーボールのような球体がいくつも付いた奇妙な姿。

しかしその表面は微細なフックで覆われており、小型の甲殻類などの獲物が近づくと、逃げ場を与えず捕らえてしまいます。

【実際の画像がこちら

普通のスポンジは海水をろ過してプランクトンなどを取り込む「受動的」な生き物ですが、デスボール・スポンジは明確な捕食者として進化していたのです。

しかも、こうした肉食性のスポンジが深海で独自の進化を遂げていること自体が、海洋生物学者たちの想像を超えていました。

加えて今回の調査では、虹色に輝く鎧を持つ新種のウロコムシや新種のヒトデ、珍しい甲殻類など、他にも多様な深海生物が次々と発見されています。

巨大な氷山の下に広がる未知の生態系や、熱水噴出孔付近の極限環境にも、未知なる命の姿が記録されました。

まさに「地球最後のフロンティア」と呼ばれる深海には、私たちの知らない世界が今なお広がっているのです。

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