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Credit: UCI, Courtesy of Ghislain Bardout
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ニシオンデンザメはいかに数百年間も視力を維持しているのか (2/2)

2026.01.06 17:00:19 Tuesday

前ページ暗闇に特化した「退化しない目」

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視力を守る鍵は「DNA修復力」にあった

それでも謎は残ります。

どれほど暗闇に適応していても、数百年も生きれば、普通は細胞に傷が蓄積していくはずです。

人間では加齢とともに網膜細胞が失われ、視力低下が進みます。

ところがニシオンデンザメでは、そうした劣化がほとんど見られませんでした。

研究チームが注目したのが、DNA修復に関わる遺伝子です。

ニシオンデンザメの網膜では、DNAの損傷を修復する仕組みに関係する遺伝子が高いレベルで働いていました。

これらの遺伝子は、人間では正常に働かないと早期の老化や視力障害を引き起こすことが知られています。

つまりニシオンデンザメは、網膜細胞に生じる小さなダメージを、その都度修復し続けることで、長期間にわたって視覚組織を健全な状態に保っている可能性があるのです。

暗く冷たい環境と、強力なDNA修復能力の組み合わせが、視力の「長寿」を支えていると考えられます。

ニシオンデンザメは、目が退化した長寿のサメではありませんでした。

むしろ暗闇の世界で生き抜くために、視覚を徹底的に作り替え、さらにDNA修復という仕組みで数百年にわたりその機能を守り続けてきた存在だったのです。

この発見は、老化と視力低下が必然ではない可能性を示しています。

今回の成果は、ヒトの視力低下予防にも役立つと期待されています。

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