加齢で筋肉が衰えるのは、「DEAF1」スイッチが原因だった
研究チームが注目したのが、mTORC1の上流に位置する「DEAF1」という分子です。
DEAF1は、遺伝子のON・OFFを切り替える遺伝子のスイッチ役(転写因子)です。
この研究では、高齢の筋肉でDEAF1の量が増えていることが確かめられました。
DEAF1が増えると、mTOR遺伝子の発現が高まり、mTORがたくさん作られます。
その結果、mTORC1全体が常に高回転で動く状態に陥り、タンパク質の作り替えバランスが崩れてしまうのです。
本来、DEAF1はFOXOと呼ばれる調節タンパク質のグループによって抑えられています。
若い筋肉ではFOXOがしっかり働き、DEAF1が増え過ぎないようブレーキをかけているのです。
しかし、加齢によってFOXOの活性が低下すると、このブレーキが緩みます。
その結果としてDEAF1が上昇、mTORC1が暴走気味になり、筋肉のタンパク質管理システム全体が乱れてしまうのです。
つまり、加齢で筋肉が衰える理由は、単に「使わなくなるから」だけではなく、「筋肉の中の制御装置そのものが狂ってくる」ということを、この研究は示しています。
では、年を重ねた人に対して、「運動」はどんな効果をもたらすのでしょうか。
























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