体は気づいていた――ストレスと不気味さの正体
実験の結果は非常に興味深いものでした。
インフラサウンドが流れている条件では、参加者の唾液中に含まれるストレスホルモン「コルチゾール」が明確に上昇していたのです。
しかも、参加者がその音に気づいていたかどうかは関係ありませんでした。
さらに、心理的な評価にも変化が見られました。
参加者はよりイライラしやすくなり、音楽を「より悲しいもの」と感じる傾向が強まりました。
つまり、聞こえないはずの音が、感情をネガティブな方向へと導いていたのです。
一方で、参加者はインフラサウンドの有無を正確に当てることができませんでした。
自分では気づいていないのに、身体はしっかりと反応している――このギャップこそが重要です。
チームは、この仕組みが「幽霊の気配」の正体を説明する手がかりになる可能性を指摘しています。
例えば古い建物で、理由もなく不安や不快感を覚える場合、その背後にはインフラサウンドが存在しているかもしれません。
原因が分からないために、人はそれを「何かがいる」と解釈してしまうのです。
実際、過去には似た現象も報告されています。
1980年代、イギリスの技術者ヴィック・タンディは、工場内で奇妙な影を見たと感じましたが、後にその原因が低周波音を発生させる機械にあると判明しました。
装置を停止すると、不思議な現象は消えたといいます。
もちろん、この研究はまだ初期段階であり、対象人数の少なさや特定の周波数に限定されている点など、慎重に解釈する必要があります。
それでも、「見えない何か」の正体が、実は「聞こえない音」だったとすれば、私たちの恐怖の感じ方そのものが、少し違って見えてくるのではないでしょうか。



























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