自分の「核」はポジティブで、しかも際立った部分だった
では、人はどのような性格を「自分の中核」と感じているのでしょうか。
研究から浮かび上がったのは、いくつかの明確な傾向です。
まず第一に、人は圧倒的に「ポジティブな特性」を自分の核として挙げる傾向がありました。
たとえば「親切」「努力家」「社交的」といった性質です。
これはある意味当然で、人は自分を人生の主人公として捉えるため、良い側面を中心に据えたがるからだと指摘されています。
第二に、その特性は「自分の中で特に際立っているもの」でした。
つまり平均的な性質ではなく、「自分の中で一番目立つ特徴」が「これが自分だ」と感じられるのです。
この感覚は、他人との差別化というよりも、自分自身の中での相対的な強さに基づいています。
第三に、人が挙げる特性は意外にもバラバラでした。
例えば、外向性が核であれば、「社交的」「明るい」「人付き合いが得意」といった似た特徴を並べそうですが、実際には異なるタイプの特性が選ばれることが多かったのです。
これは、人が自分を単一の性質ではなく、多面的な要素の組み合わせとして捉えていることを示しています。
そして最後に重要なのは、これらの「中心的特性」は、日常の行動を常に決定しているわけではないという点です。
研究では、参加者にランダムなタイミングで「今の行動は何によって動かされているか」を答えてもらいましたが、そこでは自分が挙げた「核となる特性」は、あまり強い予測力を持ちませんでした。
つまり、人は「自分はこういう人間だ」と語る一方で、その特性が常に行動を支配しているわけではないのです。
ただし、自分で選択できる場面では、その特性がより強く影響する可能性はあります。
あなたの「自分らしさ」は、どこから来ているのか
この研究が示しているのは、人が持つ「自分らしさ」は、科学的に定義された性格の集合ではなく、自分自身が意味づけた物語に近いということです。
私たちは、自分の中で特に際立ち、しかも望ましいと感じる特徴を選び取り、それを「自分の核」として語っています。
しかしその核は、常に行動を支配する絶対的なものではなく、状況によって揺れ動くものでもあります。
あなたが「これが自分だ」と思っているその性格は、本当にあなたの本質なのでしょうか。
それとも、自分自身が選び取った“物語の中心人物像”に過ぎないのでしょうか。



























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