原因は「妻が稼ぐこと」ではなく、家庭内の負担かもしれない
研究によると、女性稼ぎ主カップルは、男性稼ぎ主カップルより36%別れやすいと推定されました。
ただし、これは「妻が多く稼ぐと夫婦は必ず壊れる」という意味ではありません。
予測される年間の別離確率は、男性稼ぎ主カップルで1.1%、女性稼ぎ主カップルで1.5%でした。
つまり、差は統計的に確認されたものの、ほとんどの女性稼ぎ主カップルが別れるわけではないのです。
興味深いのは、その理由です。
もし「男は仕事、女は家庭」という価値観が主な原因なら、そうした考え方が強い国ほど、女性稼ぎ主カップルの別離リスクは高くなるはずです。
しかし実際には、国ごとの価値観の違いによって、この関係が強まる証拠は見つかりませんでした。
また、女性が経済的に自立しているから別れを選びやすいという説明や、男女の賃金格差、似た社会的地位の相手を探す機会の違いといった説明も、決定的な要因にはなりませんでした。
そこで浮かび上がったのが、仕事と家庭の葛藤です。
特に子どもがいるカップルでは、女性が主な稼ぎ手であることと別離リスクの関連が強くなっていました。
子どもがいる女性稼ぎ主カップルは、子どもがいる男性稼ぎ主カップルより49%別れやすい一方、子どもがいない場合の差は23%でした。
これは、妻が稼ぐこと自体が問題なのではなく、子育て期に仕事、家事、育児の負担がどのように分配されるかが重要である可能性を示しています。
たとえば、女性が主な稼ぎ手として働き続けているにもかかわらず、家庭内の育児や家事の多くも女性側に残っている場合、負担は一気に大きくなります。
この場合、問題は「女性の高収入」ではなく、「収入面の役割は変わったのに、家庭内の役割分担が十分に変わっていないこと」かもしれません。
この研究は、女性の収入が高まる時代に、家庭内の役割分担がどれだけ現実に追いついているかが、夫婦関係の安定に関わっている可能性を示しています。



























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