睡眠は「生命の誕生」と同時に始まった⁈
睡眠の始まりはとても古いとされます。
人間だけでなく、そのほかの哺乳類や鳥類、爬虫類、魚類まで、複雑な神経系をもつ生き物はみんな眠るからです。
研究では、恐竜もしっかり睡眠を取っていたことがわかっています。
2004年に中国で発見された1億2500万年前の恐竜の化石を見ると、前足で頭を抱え込むようにしていました。
これは鳥が羽で頭を覆って寝る姿勢とまったく同じです。
さらに、昆虫や甲殻類にも睡眠に似た状態が確認されています。
睡眠は、神経細胞にもとから備わっている性質とも考えられるのです。
シャーレ上で増殖させた神経細胞を観察すると、いつの間にか睡眠に似た状態になります。それをジャマすると、調子がくるい、てんかんのような興奮状態に陥るのです。
また微生物ですら、1日周期で活動と不活動を繰り返しており、体内時計によってコントロールされています。
となると、睡眠は、約38億年前の生命の誕生とほぼ同時に始まったのかもしれません。