夢の正体は「ノイズ」と「願望充足」
私たちが夢を見る時間帯は、レム睡眠です。
実験では、レム睡眠時に外的刺激を与えると、80%の人が夢を見ることがわかっています。
例えば、犬の鳴き声を聞かせると、誰かに怒鳴られる夢を見るかもしれませんし、腰あたりにカイロを当てると、服に火がつく夢を見るかもしれません。
また、夢は起きている間の出来事をよく映し出します。
脳スキャンでは、夢を見ている脳は、覚醒時に見られた脳波パターンを再現することがわかっています。
つまり、夢とは、日常生活で起きた出来事を記憶として整理し、その処理段階であらわれる「ノイズ」なのです。

しかし、夢のすべてが「記憶の処理」で説明できるわけではありません。
例えば、生まれつき体に障害のある方は、一度も経験したことのない夢を見たりします。
耳の聞こえない人が夢の中で自分の声を聞いたり、目の見えない人が鮮やかな自然の景色を見たりするのです。
それは一般の人でも同じでしょう。
行ったことのない外国を旅したり、憧れの芸能人にあったり、ホウキに乗って空を飛ぶことだって、夢の中では可能です。
ここから夢には、脳が現実世界で体験したい出来事をつくり出す「願望充足」の役目があると考えられます。

幸せな夢を見たあとの目覚めほど、心地いいものはありません。
そんな夢を見るコツは、
・温かいお風呂につかって体をリラックスさせる
・寝る前に白湯やホットミルクを飲み、ストレッチをする
・心が落ちつく音楽を聴く
・見たい夢のイメージを想像しながら眠りにつく
などです。
それでは、今夜もみなさんが良い夢を見れますように。