驚くべき姿をした深海生物たちも確認【映像あり】
今回の探査は、デメニギスの発見を目的としていたわけではありません。
本来の大きな目的は、ドルドラムズ断層系の海底地形や断層、そして熱水活動を調べることでした。
チームは、調査船に搭載されたソナーで広い範囲の海底を調べた後、約147平方キロメートルを1メートル解像度で地図化。
こうして作成した詳細な地図をもとに、水深約4000メートル級の海底で、これまで知られていなかった熱水活動域を2カ所発見しました。
大きい方の熱水活動域は、約9万9000平方メートルに広がっていました。
そこには23カ所の熱水噴出孔があり、うち13カ所は、黒い煙のような熱水を噴き出す「ブラックスモーカー型」でした。
採取された熱水の温度は、最高で280℃に達していたとのこと。
そして、熱水噴出孔の周辺では、独自の深海生態系が築かれていました。
盲目の深海エビが数千匹規模で群れをなしていたり、奇妙に平泳ぎをするエイリアンのような等脚類「バシオプスルス・ニベリニ(Bathyopsurus nybelini)」も見つかっています。
こちらの動画の5秒頃に映っているのが、バシオプスルス・ニベリニです。
※ 視聴の際は、音量にご注意ください。
他にもイソギンチャクや異常に触手の伸びたイカなども見つかっており、こちらの動画でご覧いただけます。
こうした偶然の発見こそ、未知の海域を実際に探査することの重要性を示しています。
深海は、地球上で最大級の生息空間でありながら、人間が直接観察できた範囲はごく一部にすぎません。
今回初めて撮影されたウィンテリア・テレスコパも、突然誕生した新種ではなく、人間に見つからないまま暗い海を泳ぎ続けてきた魚です。
透明な頭を持つ魚、数千匹の盲目のエビ、長大な触腕を垂らすイカ、そして太陽光なしで生命を支える海底の熱水活動です。
私たちにとって異世界のように見えるこれらの光景も、すべて同じ地球上に存在しています。
一度の潜航、一枚の地図、一台のカメラによって、未知だった地球の姿が少しずつ明らかになっているのです。



























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