統合的知性をもちやすい「性格特性」とは?
統合的知性を生み出しやすい性格として、特に強く関係していると考えられているのが「経験への開放性」です。
経験への開放性とは、心理学で性格を説明する「ビッグ・ファイブ」と呼ばれる5つの主要特性の1つです。
この傾向が強い人は、
未知の経験や新しい考え方、複雑なもの、簡単には分類できないものに好奇心や関心を持ちやすい
とされています。
経験への開放性が高い人は、自分の専門外にあるものを、すぐに「自分には関係がない」と切り捨てません。
むしろ、よく分からないものや矛盾して見えるものに引きつけられます。
また、答えが出ていない状態に比較的長く耐えられることも重要です。
多くの人は、明確な答えが見つからないと不快になり、早く結論を出そうとします。
一方、統合的な思考をする人は、異なる2つの分野の間に何らかのつながりを感じると、すぐに答えが出なくても、その疑問を数カ月、場合によっては数年間持ち続けられます。

たとえば、昼間は信号処理を研究しているエンジニアが、夜になるとクラシック音楽の作曲法を学んでいるとします。
音楽が直接仕事に役立つと分かっているわけではありません。
ただ、音楽における緊張と解決の構造が、自分の扱っている信号処理の問題にどこか似ているように感じているのです。
外から見れば、仕事とは関係のない趣味に時間を使っているように見えるかもしれません。
しかし、このような異分野間の「知識の交配」から、これまでになかった解決法が生まれることがあります。
とはいえ、経験への開放性が高いだけでは、統合的知性にはなりません。
新しいものに次々と興味を持っても、すべてを表面的に眺めるだけでは、異なる分野を正確に結びつけることは難しいからです。
統合的知性に必要なのは、
・1つのテーマを長く学び続ける忍耐力
・考えを厳密に検証し、本質や構造、類似性を見抜く洞察力
・複数の領域で本物の専門性を身につける努力
です。
興味の範囲が広くても、理解が浅ければ、それは単なる知識欲の範囲にとどまります。
一方、幅広い関心を持ちながら、それぞれの分野を深く理解できれば、知識同士を結びつけることが可能になるでしょう。





























