7歳で高能力でも、16歳まで維持したのは16%
7歳でGCAが115を超えていた子どものうち、16歳でも高能力水準を維持していたのは16%でした。
また、12歳で高能力だった人では次の測定時点まで高水準を保った割合が23%、16歳で高能力だった人では21歳まで保った割合が24%でした。
さらに、より極端な高得点者に絞った分析でも、7歳で130を超えていた207人の大半は、その後同じ高得点を維持していませんでした。
一方、7歳では99より高く115未満だった人の中にも、後から高能力群に入る人がいました。
7歳から16歳では8%が115を超える水準まで上昇しています。
つまり、幼少期の検査は「将来もこの順位が続く」という保証ではなく、その時点での認知能力を切り取った一枚の写真に近いのです。
そして、年齢をまたいだGCAの相関は、4歳から7歳で0.32、7歳から12歳で0.45、12歳から16歳で0.59、16歳から21歳で0.65と、年齢が上がるほど高くなっていました。
研究者たちは、この結果から平均すると12歳ごろから高能力の判定がより安定しやすくなると考え、その後も継続的に評価する必要があるとしています。
では、こうした違いには何が関係していたのでしょうか。
分析では、ポリジェニックスコアや親の社会経済的地位、学校への取り組みの高さが、より高いGCAやプラス方向の変化と関連しました。
一方、今回測定された親のしつけや家庭内の混乱などの家庭関連指標は、GCAの長期的な変化率とはほとんど関連しませんでした。
ただし、これは「知能は遺伝だけで決まる」という意味ではありません。
今回の研究は長期間の観察データを分析したものであり、これらの要因が認知能力の変化を直接引き起こしたとまでは断定できないからです。
また、研究では脳画像を取得していないため、認知能力の変化と脳の発達を直接結びつけることはできず、統計モデルの条件から分析できなかった要因もあります。
それでも今回の結果は、幼い頃の一度の検査だけで、子どもの将来の知的な位置を固定的に判断することの危うさを示しています。
「神童」という評価は未来の保証書ではなく、子どもの認知能力は思春期にかけて大きく動く可能性があるのです。


































