古代エジプトには多様なサメがいた!アフリカ初記録の可能性も
今回報告されたのは、Cretalamna cf. C. maroccana、Scapanorhynchus cf. S. raphiodon、Serratolamna cf. S. serrata、Squalicorax bassanii、Squalicorax pristodontusの5分類群です。
学名に付く「cf.」は、よく似ているものの、その種だと完全には断定していないことを示します。
なかでも注目されたのが、現生のミツクリザメに近縁な絶滅サメ、Scapanorhynchus cf. S. raphiodonです。
研究チームによると、この分類が正しければ、アフリカでは初めての記録となる可能性があります。
さらに地質年代上もっとも新しい記録になる可能性もあり、従来考えられていたより遅い時代まで存在していたことを示すかもしれません。
また、Serratolamna cf. S. serrataとSqualicorax bassaniiも、エジプトでは初めての記録です。
こうした多様なサメと地層の特徴から、研究者たちは当時の海が栄養分に富み、生物生産性の高い環境だったと考えています。
つまり、小さな魚などから大型の捕食者までを支える豊かな食物網が存在していた可能性があるのです。
ちなみに、今回の調査対象となったリン酸塩層は堆積が遅く、長い時間をかけて異なる時期や環境の生物の痕跡が同じ層に集まったと考えられています。
そのため、今回確認されたサメがすべて同じ時期に同じ場所を泳いでいたとは限りません。
それでも、現在は砂漠となったエジプトのリン鉱石層に残された小さな歯は、この土地にかつて多様なサメを支える豊かな熱帯の海が広がっていたことを伝えています。































