25頭分のゲノムを突き合わせても、イエネコの血は出てこなかった

そこで今回、研究チームはこの短尾個体に加え、通常の尾をもつツシマヤマネコ15頭、対馬のイエネコ5頭、大陸のアムールヤマネコ4頭の、計25頭分のゲノム全体を比較しました。
比べたのは、個体によって1文字だけ塩基が異なる箇所(一塩基多型、SNP)の約380万か所です。
近い世代で交雑があったなら、イエネコ由来のDNAが断片として残っているはずでした。
しかし分析を行うと、短尾個体はツシマヤマネコの集団の中にすっぽり収まり、イエネコとの中間には位置しませんでした。
ゲノムがどの集団にどれだけ由来するかを推定する解析でも、短尾個体はほぼすべてがツシマヤマネコ由来と割り当てられました。
さらに交雑に特化した分析でも、近年の交雑を支持する結果は出ませんでした。
母親からのみ受け継がれるミトコンドリアDNAも、他のツシマヤマネコと同じ型でした。
イエネコで短い尻尾を作ることが分かっている2つの遺伝子(TBXTとHES7)についても、短尾個体のゲノムが調べられましたが、そのような変異は見つかりませんでした。
























