「よくまばたきする子」ほど頭の切り替えが上手な傾向、幼児のカード分け課題と脳の活動で判明
「よくまばたきする子」ほど頭の切り替えが上手な傾向、幼児のカード分け課題と脳の活動で判明 / Credit: 京都大学
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「よくまばたきする子」ほど頭の切り替えが上手な傾向、幼児のカード分け課題と脳の活動で判明

2026.09.18 15:51:17 Friday

絵本を読んでもらっている子の顔を見ていると、まばたきの多い子と少ない子がいることに気づきます。

ただの癖のように見えるこの回数が、子どもの「頭の切り替えのうまさ」と結びついているかもしれません。

京都大学と筑波大学の研究チームが数えたのは、2〜6歳の幼児113人の、課題中のまばたきの回数。

すると、まばたきの多い子ほど、色で分けていたカードを形で分け直す「ルールの切り替え」が上手でした。

脳の前頭前野のうち、この課題に大事な右側の一部の活動も、まばたきの多い子ほど高い傾向でした。

ただし分かったのは関連であって、まばたきを増やせば切り替えが上手になる、という話ではありません。

研究内容の詳細は2026年9月15日に『Communications Psychology』にて発表されました

瞬きが幼児の実行機能とその脳機構の発達を映し出す(京都大学 研究ニュース) https://www.kyoto-u.ac.jp/ja/research-news/2026-09-16-0 Neural substrates of early executive function development (Developmental Review) https://doi.org/10.1016/j.dr.2019.100866 Relationship between cool and hot executive function in young children: A near-infrared spectroscopy study (Developmental Science) https://doi.org/10.1111/desc.13165
Emergent blink rate in early childhood is associated with neural origins of executive function https://doi.org/10.1038/s44271-026-00524-6

まばたきの多い子ほど「カードの分け直し」が上手だった

まばたきの多い子ほど「カードの分け直し」が上手だった
まばたきの多い子ほど「カードの分け直し」が上手だった / ※画像はイメージです。Credit: Generated by Codex (gpt-image), ナゾロジー編集部

調べたのは、大阪と京都の2つの保育施設に通う2〜6歳の子どもたちです。

最終的に解析に入ったのは113人。

子どもの脳の研究は人数が少なくなりがちなので、チームは必要な人数を先に計算してから集めました。

子どもたちがやったのは、カードを仲間分けする遊びのような課題です。

カードには「色」と「形」の2つの手がかりがあります。

最初は色で分ける。次は形で分ける。

最後は、色と形のルールが途中で何度も入れかわるので、そのたびに頭を切り替えなくてはいけません。

研究チームが見たのは、ルールが変わった直後のカードを正しく分けられたかどうかでした。

「先生が手を上げたら座る」という遊びが、途中で「手を上げたら立つ」に変わる場面を思い浮かべてください。

前のルールがつい体に残って、間違えて座ってしまう子が出ます。

カードの分け直しで試されたのは、この「前のルールを手放す力」です。

この力は、実行機能(考えや行動を場面に合わせて切り替えたり抑えたりする力)の1つです。

課題の間、子どもは頭に、光のセンサーが付いた帽子をかぶりました。

これはfNIRS(エフニルス。近赤外の光で脳の血流の変化を読む方法)という装置です。

額に当てた光で見えるのは、前頭前野と呼ばれる脳の前側の働きです。

子どもが動いてしまった場面は、ビデオと照らし合わせて外しました。

まばたきの回数も、同じビデオから数えました。

見えてきたのは、こんな傾向です。

まばたきの多い子ほど、ルールが変わった直後のカードを正しく分けられていました。

脳の側でも、まばたきの多い子ほど前頭前野の右の背外側部(右側の、上のほうで外寄りの部分)の活動が高い傾向でした。

この場所は、カードの分け直しをこなすのに大事だとされている部分です。

一方、前頭前野の広い範囲の活動とまばたきの間には、関連は見られませんでした。

また、年齢が上の子ほど成績がよく、活動もこの右の場所に寄っていました。

まばたきの多い子ほど、切り替えが上手だった
まばたきの多い子ほど、切り替えが上手だった / ※画像はイメージです。Credit: Generated by Codex (gpt-image), ナゾロジー編集部

ただし、まばたきと成績は課題の間に同時に測ったものなので、どちらが原因かは分かりません。

気になるのは、ここからです。

なぜ、目のまばたきと、頭の中の切り替えがつながるのでしょうか。

次ページまばたきはなぜ「頭の切り替え」と結びつくのか

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