まばたきの多い子ほど「カードの分け直し」が上手だった

調べたのは、大阪と京都の2つの保育施設に通う2〜6歳の子どもたちです。
最終的に解析に入ったのは113人。
子どもの脳の研究は人数が少なくなりがちなので、チームは必要な人数を先に計算してから集めました。
子どもたちがやったのは、カードを仲間分けする遊びのような課題です。
カードには「色」と「形」の2つの手がかりがあります。
最初は色で分ける。次は形で分ける。
最後は、色と形のルールが途中で何度も入れかわるので、そのたびに頭を切り替えなくてはいけません。
研究チームが見たのは、ルールが変わった直後のカードを正しく分けられたかどうかでした。
「先生が手を上げたら座る」という遊びが、途中で「手を上げたら立つ」に変わる場面を思い浮かべてください。
前のルールがつい体に残って、間違えて座ってしまう子が出ます。
カードの分け直しで試されたのは、この「前のルールを手放す力」です。
この力は、実行機能(考えや行動を場面に合わせて切り替えたり抑えたりする力)の1つです。
課題の間、子どもは頭に、光のセンサーが付いた帽子をかぶりました。
これはfNIRS(エフニルス。近赤外の光で脳の血流の変化を読む方法)という装置です。
額に当てた光で見えるのは、前頭前野と呼ばれる脳の前側の働きです。
子どもが動いてしまった場面は、ビデオと照らし合わせて外しました。
まばたきの回数も、同じビデオから数えました。
見えてきたのは、こんな傾向です。
まばたきの多い子ほど、ルールが変わった直後のカードを正しく分けられていました。
脳の側でも、まばたきの多い子ほど前頭前野の右の背外側部(右側の、上のほうで外寄りの部分)の活動が高い傾向でした。
この場所は、カードの分け直しをこなすのに大事だとされている部分です。
一方、前頭前野の広い範囲の活動とまばたきの間には、関連は見られませんでした。
また、年齢が上の子ほど成績がよく、活動もこの右の場所に寄っていました。

ただし、まばたきと成績は課題の間に同時に測ったものなので、どちらが原因かは分かりません。
気になるのは、ここからです。
なぜ、目のまばたきと、頭の中の切り替えがつながるのでしょうか。

























