心臓発作や脳梗塞の警告サインが「まぶた」に現れることがある――1年以内の発症率が約3倍に
心臓発作や脳梗塞の警告サインが「まぶた」に現れることがある――1年以内の発症率が約3倍に / Credit:Canva
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心臓発作や脳梗塞の警告サインが「まぶた」に現れることがある――1年以内の発症率が約3倍に

2026.09.16 18:30:34 Wednesday

アメリカのスタンフォード大学(Stanford University)などで行われた研究によって、動脈を詰まらせるコブと同じ材料でできた「まぶたの黄色いふくらみ(眼瞼黄色腫)」がある人は、ない人に比べて、診断から1年以内に心筋梗塞や脳梗塞を起こす割合が約3倍になることが明らかになりました。

その差は10年たっても約2倍までしか縮まらず、しかも黄色腫がある人のあいだでは、血液中の脂に異常(脂質異常症)があってもなくても、発作の起こりやすさはほぼ同じでした。

毎朝鏡で見ているまぶたに、心臓や脳の血管の危険がにじみ出ていたことになります。

論文では、眼瞼黄色腫は最長10年にわたる心筋梗塞や脳梗塞の起こりやすさと結びついており、心臓や脳の血管の危険度を見分ける目印として価値がある、と記述されています。

では、なぜまぶたの小さなふくらみが、体の奥の血管の危険を映し出すのでしょうか?

研究内容の詳細は2026年4月18日に『Atherosclerosis』にて発表されました。

Xanthelasma and its association with developing major cardio-cerebrovascular events https://doi.org/10.1016/j.atherosclerosis.2026.120647

まぶたの黄色いふくらみの正体

まぶたの黄色いふくらみの正体
まぶたの黄色いふくらみの正体 / Credit:Canva

年齢を重ねるうちに、まぶたのあたりに黄色っぽいふくらみができることがあります。

それ自体は害のないものとされ、見た目が気になって皮膚科を訪れる人がほとんどです。

このふくらみは眼瞼黄色腫(がんけんおうしょくしゅ)と呼ばれ、女性によく見られます。

今回の研究でも、黄色腫と診断された人の7割が女性で、平均年齢は54歳でした。

ふくらみの中をのぞくと、そこには免疫細胞がぎっしりと集まっています。

その一つ一つがコレステロールなどの脂を内側にたっぷり抱え込み、泡を詰めたようにふくれ上がっています。

実は、これと同じように脂でふくれた免疫細胞は、血管の壁の中にも現れます。

そこにたまって血液の通り道を狭める脂のかたまり「動脈硬化のプラーク」は、この細胞が主役になってできていくのです。

まぶたと同じことが血管の奥でも進んでいるなら、まぶたのふくらみは、外からは見えない血管の異変を知らせるサインなのかもしれません。

実際、両者の関係はこれまでも調べられ、心臓病との関連を認める研究が多く報告されてきました。

眼瞼黄色腫(がんけんおうしょくしゅ)は他の病とかかわっている
眼瞼黄色腫(がんけんおうしょくしゅ)は他の病とかかわっている / Credit:Xanthelasma and its association with developing major cardio-cerebrovascular events

ただし、ふくらみのある人に、もともと喫煙者や高血圧の人が多いだけなら、心臓病が多いのはそちらのせいとも考えられます。

喫煙や高血圧のように、病気の起こりやすさと結びつくよく知られた要因は「危険因子」と呼ばれます。

そのため、危険因子の条件をそろえて比べれば関連は消えるのではないか、という見方もあり、決着はついていませんでした。

そこで研究チームは、過去最大級のデータを使い、10年という長い期間でこの関係を確かめることにしました。

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