マウスの「仲間への関心」はどう測った?

使われたのは「3部屋テスト」と呼ばれる、よく使われる調べ方です。
箱の中に、見知らぬマウスが入ったカップと、何も入っていない空のカップを置きます。
そして、調べるマウスがどちらのカップのそばで長く過ごすかを記録します。
見知らぬマウスのそばを選ぶ時間が長いほど、仲間への関心が強いと見るわけです。
人でいえば、休み時間に友だちの輪へ近づくか、誰もいない席へ向かうかを見るようなものです。
注射をしたのは、合わせて30匹の大人のマウスでした。
ここで気になるのは、薬のせいで単に元気になり、あちこち動き回っただけかもしれない、という点です。
そこでチームは、2つのカップを探っていた時間の合計や、箱の中を動き回った量も比べました。
すると、統計で確かめても、これらには薬を与えたマウスと与えなかったマウスの間ではっきりした差はありませんでした。
このことから、薬が高めたのは、何でも探ろうとする気持ちではなく、仲間に近づきたい気持ちの方だと考えられます。
もう1つの心配は、同じテストをくり返すうちに、マウスがテストに慣れてしまうことです。
そこでチームは別の19匹を用意し、薬を与えて2週間たったところで、初めてテストを受けさせました。
それでも、仲間への関心の高まりは同じように見られました。
2週間後の変化は、テストへの慣れでは説明できないということです。
ちなみに、社会性の低いマウスでサイロシビンが社会性を高めることは、この研究室が最初に見つけたものだと、チェンチェン・ソン氏は話しています。
はじめは、生まれる前にバルプロ酸という薬にさらされたマウスで見つけ、今回は遺伝子の違いで社会性が低くなったマウスでも確かめた形です。
では、もともと仲間とふつうに関われるマウスにも、この薬は同じように効くのでしょうか。



























